12月19日以降、石油製品の国の補助金が段階的に減額されます。
このため岩手県盛岡市内のガソリンスタンドでは客足が増えていて、値上げの見通しをチラシで周知するなど対応に追われています。
内記和人記者リポート:
盛岡市下太田のガソリンスタンドでは、12月に入り例年よりも客足が増えてきているということです。
車を運転する上で欠かせない「ガソリン」。
盛岡市下太田の店舗では先週末、1日に約500台の車が給油に訪れていて、例年の同じ時期の1.5倍以上に増えたといいます。
利用客は「これ以上高くならないほうが、日常的に使うものなので」と話していました。
その理由は今後見込まれるガソリン価格の値上げです。
政府は11月に石油製品の価格を抑えるための補助金も減額を決定。
ガソリンなど石油製品1リットル当たりの補助金は、12月19日と2025年1月16日に分けて段階的に合わせて10円ほど減ります。
このためガソリンなどの価格は、12月19日以降5円ほどの値上がりが、2025年1月16日以降はさらに5円ほどの値上がりが見込まれているのです。
石油情報センターによりますと、12月9日時点の県内のレギュラーガソリンの1リットルあたりの平均小売価格は169.1円。
これが10円値上がりすると、40リットルを給油した場合の支払い総額は今よりも400円高くなることになります。
盛岡市内のガソリンスタンドでは補助率の引き下げを知らせるポスターを掲示したほか、従業員が利用客にチラシを配って値上げの見通しを知らせていました。
利用客
「車の運転を少し控えなければ。自転車に乗ろうかな」
冬の生活に欠かせない灯油もガソリン価格と同じく12月19日から値上がりが見込まれています。
利用客
「ガソリンなど燃料や光熱費も全体的に上がり負担が大きい。(ガソリンと灯油)どっちも19日までには入れようと思う」
ガソリンスタンドでは補助金の減額にともなう値上げの見通しについて利用客に理解を求めています。
盛岡石油新太田橋SS 熊谷久洋所長
「利益のための値上げではなく国の方針によるもの。そこだけはご理解いただきたい」
石油情報センターは、2025年1月16日以降の石油製品の小売価格について「原油の輸入価格が下がれば値下がりも考えられるとした一方、補助金が続く限り大幅な値上がりの可能性は低い」としています。
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