北陸中日新聞の能登版で、毎日掲載されているコラム、この「半島記者のつぶやき」が1冊の本になり18日、発売されます。そこには、取材者であり被災者でもる記者と、能登の印刷所の思いがありました。
「能登半島記(未完)」
地震に豪雨と2度の災害に見舞われた被災地で取材を続け、自身も被災した七尾市の記者のコラムが収録された1冊です。
執筆したのは、北陸中日新聞七尾支局の前口憲幸(まえぐち・のりゆき)支局長です。
北陸中日新聞 前口憲幸七尾支局長:
「同じ目線で自分自身も断水とか余震とかを経験していたので取材者、被災者の一人としてここを記録していきたい誰かに知ってほしいとすがるような気持ちで書きいたのが正直なところです。」
北陸中日新聞の能登版に300日間、休むことなくつづられた、能登の復興の様子や被災者の声。
印刷を担当したのは七尾市の石川印刷です。
元日の地震では印刷所が被災したほか、9月の豪雨では輪島営業所が水につかるなど二重の被害を受けました。
石川印刷 佐味一郎専務:
「地震と豪雨で大変な被害を受けてわれわれもお仕事が少なくなっている中でありがたい気持ちではあります。」
取材から印刷までを能登で仕上げた一冊。一人でも多くの人に届いて欲しいと願っています。
前口さん:
「記録とか記憶を整理する一つになるのかなと1年の節目を前に一人でも多くの人たちの手に届けば」
本は18日発売で、すでに増版が決まっているそうです。なお印税の一部は被災地に寄付されます。
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