日々報じられるニュースの裏に隠された“見逃し厳禁”な、「おっカネ~お金」を暴いていく、「おっカネ~NEWS」。

今回はそろそろ準備を始める人も多いであろう「年賀状」に関する話題です。

■メールやSNSの普及・はがきの値上げ 「年賀状」発行枚数は前年比25%減

ことしも残すところあとわずか。少しずつ新年を迎える準備を進めている人も多いはず。

そんな新年の風習の1つが「年賀状」。

今年も11月1日から販売され、12月15日から受付開始となる年賀状ですが、近年はメールやSNSの普及により需要が減少。

さらに、そこに追い打ちをかけるのが、10月から始まった郵便料金の値上げ。

50年前には10円だったはがきの郵便料金も、2019年には63円に。

そしてこのたび、85円にまで引き上げられる“おっカネ~”事態に!!

1980年代には、発行枚数が初めて30億枚を超え、2003年には、史上最多44億5000万枚という発行枚数を記録した年賀状ですが、日本郵便の担当者に詳しい話を聞いてみると…。

【郵便・物流営業部長 堤貴志さん】「年賀はがきのことしの発行枚数は、約10億7000万枚。対前年比では約74.3%」

前年と比べても、25%ほど減少しています。

■日本郵便が打ち出した…ギフト付き年賀はがき 現状打破できるか!?

この現状を打破するため、日本郵便が打ち出した“おっカネー”サービスが…!

ギフト付き年賀はがき「POST&GIFT」です。

【郵便・物流営業部長 堤貴志さん】「受け取った方は、このQRコードを読むと『選べるギフト』が選択できる。年賀状による年始のごあいさつは、伝統文化として日本に定着しているので、多くの方に年賀はがきをご利用いただきたい」

■「年賀状じまい」グッズが爆売れ 年賀状を終わりにしたい人が増加傾向

しかし、そんな日本郵便の願いとは裏腹に、年賀状にとってのさらなる逆風が…。

それが…「年賀状じまい」。

「年賀状じまい」とは、その名の通りハガキやシールで年賀状をやめる旨を伝えること。

特設コーナーが設置されるほど今、爆売れ中なんだとか。

【ハンズ梅田店 奥谷さん】「11月に入って非常にお客様からお問合せをいただいている。特にシールの方が売り切れてしまっている状態。“年賀状じまい”グッズに関しては、お問合せを多くいただいている」

実際に街の声は…

【街の人】「喪中はがきを出したけど、時代の流れで、『来年からは(年賀状)しません』と添えました」

【街の人】「(年賀状は)面倒くさい」

【街の人】「値上がりしたじゃないですか。高い!昔は50円くらいで出せてたのに」

やはり値上げの影響か、年賀状を今回限りで終わりにしたい人は増加傾向にある模様。

■年賀状をやめられない…「シビアだけど、仕方がない」コストよりもつながりを大切に

【秦令欧奈アナウンサー】「年賀状をやめられない方がいらっしゃるということで、今日は泉南市にやってきました。お邪魔するのはこちらの『真如寺』さんです」

およそ630年前から、代々受け継がれて来た真如寺。

その住職さんが、年賀状をやめられない理由とは…。

【住職 長松眞也さん】「年配の方もいらっしゃるので、メールとかLINEだと伝わりにくい。ハガキで出す方が丁寧なので、年賀状で出してます」

(Q.郵便料金の値上げで、やめようと思ったことは?)
【住職 長松眞也さん】「シビアな部分なんですけど、昨今の物価高の流れで仕方がない部分もある」

檀家さんは高齢者が多く、メールよりもハガキを好まれる方が多いのだそう。

コストよりもつながりを大切にする、お寺ならではの悩み…。

■出す量減らしても、コストは増加 やめるにやめられない年賀状

実際にことし出す予定の年賀状を見せてもらうと。

【秦令欧奈アナウンサー】「おーーー!分厚い。これで何枚ぐらい?」

【住職 長松眞也さん】「これで430枚ぐらい。これでも少なくなっている」

泉南市以外の方には送るのをやめ、50枚ほど減らしたそうですが、それでも値上げの影響は大きいそうで…。

【秦令欧奈アナウンサー】「領収書ですね」

【秦令欧奈アナウンサー】「十、百、千、おー!けっこういってますよね」
【住職 長松眞也さん】「そうですね」

【秦令欧奈アナウンサー】「去年の480枚で、今年430枚ですけど、去年の方が安いですね」
【住職 長松眞也さん】「そうですね、約7000円ぐらい違う」
※前年は480枚で3万240円、ことしは430枚で3万6550円

【秦令欧奈アナウンサー】「いきますね」
【住職 長松眞也さん】「費用がいるんですよ。大変なんですよ」

せっかくなので年賀状の準備を見せてもらいます。

【秦令欧奈アナウンサー】「プリンターですか?」
【住職 長松眞也さん】「そうです」

【秦令欧奈アナウンサー】「えー!勝手に手書きのイメージがあったので」
【住職 長松眞也さん】「手書きでは書けないので」
【秦令欧奈アナウンサー】「そうですよね、あの量」

【秦令欧奈アナウンサー】「思ったより現代的、ゲーミングチェアとか」
【住職 長松眞也さん】「たくさんここで仕事しますので」

【秦令欧奈アナウンサー】「おー!さっきは真っ白だったのにびっしりと!QRコードとかも載っていて」
【住職 長松眞也さん】「YouTubeの『真如寺チャンネル』を見ていただくと」

時代が進み、技術が進歩しても、やめるにやめられない年賀状。

(Q.どんどん値上がりしていっても?)
【住職 長松眞也さん】「年賀状をやめることは、できませんね」

値上げにより、日本ならではの文化も廃れてしまうのでしょうか?

(関西テレビ「newsランナー」2024年12月13日放送)

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