甚大な被害をもたらした大雨はわたしたちの食卓にも影響を及ぼしています。養鶏場では鶏が育たない。クリスマスに人気のチキンは販売量を抑えるなど、畜産業にも大雨被害の影響が重くのしかかっています。
クリスマスを前に大忙しなのは浦添市にあるブエノチキンです。県産若鶏の丸焼きが人気ですが、例年よりも1日の販売量を抑えています。
沖縄丸鶏製造所ブエノチキン浦添鳶谷太郎さん「いつもだったらクリスマスにこれだけ焼くぞ」という数が出ている時期なんですけど。いつもよりも鶏の入荷数が100羽近く減っていますね。」
入荷する鶏のほとんどを頼っているのが大宜味村の養鶏場です。11月の記録的な大雨で鶏舎が浸水し2万6千羽が死にました。
鳶谷さん「ニュースの映像を見てびっくりして、その翌日くらいにすぐ鶏屋さんから浸水して鶏がたくさん死んだ入荷数が減ると聞いたのでちょっとびっくりしましたね。
書き入れ時にもかかわらず今年のクリスマスに販売できるチキンの数もまだ見通しが立っていません。
記録的な大雨で被害を受けたのは大宜味村の平南ファームです。大雨の影響は1カ月たっても解消されていません。
石川亘さん「仮設で水の供給ができるようになりましたが、中間にあるポンプの故障が発生して、散水車で給水している状況ですね。」
11月の大雨では鶏舎に水をくみ上げていたポンプが土砂に埋まりました。1週間まともに水が飲めなかった鶏は、餌を食べる量が極端に減ったことで体重も増えず、出荷にも影響を及ぼしています。
「一度体重曲線が落ちると元には戻らないんです。落ちたままの曲線でいくのでやはり体重は2割減くらい。そうなるとやはりうちの鶏を望んでいるお客さんに相当ご迷惑をかけていることになります。」
平南ファームはブエノチキンだけでなく県内のケンタッキーやジミーにも鶏を出荷しています。新たなヒナも仕入れながら、早期に以前の出荷状況に戻したいと考えていますが、給水ポンプの復旧や営業の立て直しにはまだ時間がかかる見込みです。
石川さん「ざくっとした試算では施設も含めて大体3200万から3300万円これをどうしようかということで非常に頭が痛いこれを解決する方法は短期ではないです。」
私たちの食卓にも影響が続いている11の大雨被害。ブエノチキンも養鶏場がいち早く復活することを望んでいます。
ブエノチキン鳶谷太郎さん「本当に鶏舎さんが無いと自分たちは何も出来ないので、美味しいチキンを焼くことぐらいしか出来ないですけど頑張ってほしいですね。何か協力できることがあればやりたいと思います。」
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