コンコルディアFGの片岡達也社長は「中計に向けて着実に進捗している」と自信を見せた(14日、横浜市)

横浜銀行を中核とするコンコルディア・フィナンシャルグループ(FG)は14日、2025年3月期の連結純利益が前期比17%増の785億円となる見通しだと発表した。従来予想を35億円上回る。貸出金利回りの改善による利息収入の増加や政策保有株式の売却が利益を押し上げる。

連結経常利益は56%増の1200億円を見込む。従来予想は1090億円だった。好業績を受けて年間配当は従来予想から1円上乗せして27円とし、前期に比べ4円増とする。同時に200億円の自己株式の取得を発表した。増配と合わせた総還元性向は65%程度になる。

片岡達也社長は「25年3月期を最終年度とする中期経営計画の目標に向けて着実に進捗している。一層、資本の効率化を進めていく」と話した。

同日発表した横浜銀行の24年4〜9月期の単独決算は、本業のもうけを示すコア業務純益(除く投資信託解約損益)が前年同期比15%増の580億円だった。ソリューション営業の強化などが効果を生んだ。ストラクチャードファイナンス(仕組み金融)による法人向け手数料収入の増加も寄与した。

業務粗利益は同39%増の1062億円だった。前期に実施した外国債券の損切りがなくなった反動で市場関連損益が改善した。昇給による人件費の上昇を吸収しOHR(経費率)は47.5%と、前年同期比で17.8ポイント改善した。与信関係費用は同38%減の33億円、税引き利益は同2.6倍の400億円だった。

25年3月期通期の経常利益は前期比69%増の1037億円を見込む。従来予想は949億円の見通しだった。業務粗利益は同23%増の2102億円になる見通し。従来予想は2039億円。政策金利の引き上げやソリューション営業の強化により本業の好調が続く。(松原礼奈)

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