日本の新たな主力ロケット、H3ロケット4号機が4日午後、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、打ち上げは成功しました。
野平美奈子記者
「H3ロケット4号機、いま勢いよく、宇宙へと向かって飛び立ちました」
4日午後3時48分、小雨が降る中、種子島宇宙センターから打ち上げられたH3ロケット4号機。
機体はすぐ雲の中に隠れてしまったものの、飛行開始から約30分後、搭載していた衛星を分離したことが確認され、打ち上げは成功しました。
H3ロケットとしては3機連続の成功です。
4回に渡り延期されたロケットの打ち上げ。あいにくの天気となりましたが、鹿児島県南種子町の公園には約800人以上が訪れ待望の瞬間を見届けました。
訪れた人
「延期でずっと来ることができなかったので、うれしくて感動しました。やっと見ることが出来ました」
「ものすごく、音が、すごかったと思いました」
「迫力があった。昼ぐらいからここに来て座っていたが、来て良かった」
一方、鹿児島市のよかど鹿児島では、打ち上げのパブリックビューイングが行われ、訪れた人たちが笑顔で見守りました。
訪れた人
「感動してうれしかった」
「鹿児島県の誇りだと思う」
「大切な瞬間を見ることができてうれしかった」
今回の4号機には、防衛省が整備・運用するXバンド、防衛通信衛星「きらめき3号」が搭載されていて、H3としては初めての、地球の自転と同じ速度で移動する静止軌道に向けた投入が行われました。
この「静止軌道」に衛星が投入されると、地球上の同じ場所を観測し続けることが出来ます。
ところで、今回の打ち上げでは、衛星が切り離された後に残されたロケットの機体の飛行データの取得も計画されています。
将来的に、今よりも静止軌道に近いところまで飛行し、衛星の分離を行えるようにするためのデータを集めるのがねらいです。
これが実用化すれば、分離後の衛星の燃料の消費を抑えて運用寿命を延ばせる、世界の衛星市場においてより広いニーズに応えられるなどのメリットが期待されるということです。
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