【ロンドン=大西康平】英金融大手バークレイズが25日発表した2024年1〜3月期決算は純利益が前年同期比13%減の15億5000万ポンド(約3000億円)だった。投資銀行部門の不振で手数料収入が減少した。
純手数料収入は38億8100万ポンドと7%減った。「FICC」と呼ばれる債券・為替・商品(コモディティー)取引などのトレーディング業務が低調だった。新規株式公開(IPO)市場の復調で、株式の引受業務は伸びた。
純金利収入が1%増の30億7200万ポンドとなった。英イングランド銀行(中央銀行)の利上げ終了が逆風となるが、こうした金利環境に備えたヘッジ取引による収入で補った。預貸の利ざやを示す純金利マージンは4.12%と、前年同期の4.16%から鈍化した。
2月に発表した英スーパー大手テスコの個人向け(リテール)銀行部門の買収については、24年10〜12月にも手続きが完了するとの見通しを示した。C・S・ベンカタクリシュナン最高経営責任者(CEO)は「より収益性の高い英国の個人向け事業への投資を進める」とコメントした。
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