コンビニのセブンイレブンなどを展開する「セブン&アイ・ホールディングス」が社名の変更を発表しました。新たな社名は「セブン-イレブン・コーポレーション」。なぜ、アイがなくなったのでしょうか?
セブン&アイHD 井阪隆一 社長
「(Q.セブン&アイにとって、きょうはどういう一日に?)今、何も聞き取れなかった」
10日午前、言葉少なく自宅を後にしたセブン&アイの井阪社長。この後、取締役会で重大な決断を迫られていました。
セブン&アイHD 井阪隆一 社長
「アリマンタシォンクシュタール社からの提案など、株主の皆さんも含む全てのステークホルダーの皆様にいろいろとご心配をおかけしているものと存じます」
カナダのコンビニ大手から前回の提案を上回る7兆円規模の買収提案を受けていたセブン&アイ。
セブン&アイHD 井阪隆一 社長
「企業価値を上げるための提案であれば、真摯にお聞きして対応しようと」
クシュタールの提案に企業価値を上げて対抗するため下した決断は、原点の「イトーヨーカ堂」の切り離しでした。
現在、セブン&アイはコンビニ事業のほかに「イトーヨーカ堂」などスーパー事業や外食事業なども傘下に抱えています。中間持ち株会社「ヨーク・ホールディングス」を設立したうえで、一部株式を売却して分離する再編計画を発表しました。
イトーヨーカ堂は現在、33店舗の閉鎖計画が進められています。
先週閉店した津田沼店を訪れると、イトーヨーカドーの文字が取り外され、大きな看板には足場が組まれていました。
一方、今月27日に閉店する柏店には、閉店を惜しむメッセージが…
70代
「『長い間、美味しいお弁当ありがとう。助かりました』と書きました。街に根付いた、スーパーから始まったイトーヨーカドーさんですから。残念」
今回の再編計画で、社名も「セブン-イレブン・コーポレーション」に変更する予定だとしています。
セブン&アイの「アイ」の文字は、関係者にはグループの原点であるイトーヨーカ堂の頭文字とも言われていますが、その文字が消えることになります。
TBS経済部 梅田翔太郎
「セブン&アイにとって、イトーヨーカ堂は原点の事業で、まさに聖域でした。関係者によると、今回の切り離しの背景には、イトーヨーカ堂の創業者・伊藤雅俊氏が去年98歳で亡くなったことも影響しているといいます」
会見を終え、井阪社長は…
セブン&アイHD 井阪隆一 社長
「(Q.ヨーカ堂を分離することについて)きょう発表した通りです」
しかし、今回の再編計画で本当に買収提案に対抗できるかは、依然、不透明な状況です。
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