7月3日に新札発行、諭吉先生ともお別れかと、じっくりお札を見た方もいるのではないでしょうか。よく見ると、こんなだったっけ? 実は2種類あるのです。(アーカイブマネジメント部 疋田 智)

諭吉が2人?

今さらながらお財布の中の諭吉さんをよく見ると、これが一万円。見慣れた、たのもしい諭吉さんですね。

↑通常の諭吉さんですが、実はもう一種類の諭吉さんがいます。それがこれ↓。

あれ? スゴくよく似ているけれど、よく見るとちょっと違う。ホログラフィの有無、真ん中の透かしの枠など、色々な部分が微妙に違っています。
実を言うと、1枚目の諭吉さんが、2005(平成17)年から2024(令和6)年までの第二期福澤諭吉一万円札。

2枚目の諭吉さんが1984(昭和59)年から2005(平成17)年までの第一期福澤諭吉一万円札だったのです。

一万円札はよく見ると「少しずつ」変わってる

千円札や五千円札が、漱石、英世、稲造、一葉、と派手に変わってきたのと較べると、一万円札だけは常に「キープコンセプト」です。
ためしに一万円札のデザインを聖徳太子から渋沢栄一まで4枚並べてみましょう。
すると、特に色合い、デザイン、など、少しずつ「直前のテイスト」を保ちながら変わっていっているのがよく分かります。

少しずつ、色合いは明るく、ジャパン色が薄れていってるのが分かります。

おそらくこの路線の延長線上に(約20年後の?)「次の一万円札」のデザインはあるのでしょう。
しかし、そのとき「紙のお札」というものがどの程度流通し、売買はどのような形になっているのか。デジタル金融が急速に進む今、想像すらできませんね。

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