東北電力は今年9月の再稼働を目指している女川原発2号機について、6月13日、内部を報道機関に公開しました。東北電力では安全対策に終わりはないとして、引き続き安全確保の取り組みを進めたいとしています。

東北電力では東日本大震災の後、運転を停止している女川原発2号機について、2013年から再稼働の前提ともいえる安全対策工事を進めてきました。
その安全対策工事が5月にすべて完了したことから、2号機の内部が報道に公開されました。
こちらは原子炉建屋内にある「フィルタ付き格納容器ベント装置」です。重大事故時に原子炉の冷却ができなくなり、原子炉格納容器内の温度と圧力の高まりによる爆発を防ぐため、放射性物質の放出量を1000分の1以下に抑えた上で、蒸気を外部に放出するものです。
そして、こちらは13日に初めて公開された「高圧代替注水ポンプ」。重大事故時に複数の対策を求める新規制基準に基づき、既存の原子炉冷却機能が失われても、電気を使用せずに蒸気だけで原子炉への注水を続けることができるそうです。

記者リポート
「こちらは原子炉から少し離れた高台60メートルの場所です。この下には1万立方メートルの水が備えられています。万が一の際でもこちらのポンプ車でくみ上げて原子炉に注水するということです」

およそ800メートルにわたって海抜29メートルの防潮堤がそびえる女川原発。
2号機が再稼働すれば、東日本大震災で被災した原発では初めての再稼働となります。

東北電力女川原発 阿部正信所長
「震災後ずっと止まっていて4割の社員が運転経験がない。そういった者については運転シミュレーターを使ったり訓練をしたりして力量アップに努めている。福島第一原発事故を踏まえた新規制基準に適合した工事を完了させましたが、安全対策に終わりはない」

東北電力は、女川原発2号機について今年9月ごろの再稼働を目指しています。

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