4月15日、中国を訪問中のドイツのショルツ首相は上海の同済大学で講演し、中国車にとって開かれた公正な欧州市場が望ましいが、ダンピング(不当廉売)や過剰生産、知的財産権の侵害があってはならないと述べた。写真は14日、重慶の水質モニタリングプロジェクトを視察するショルツ氏(2024年 ロイター/Andreas Rinke)

中国を訪問中のドイツのショルツ首相は15日、上海の同済大学で講演し、中国車にとって開かれた公正な欧州市場が望ましいが、ダンピング(不当廉売)や過剰生産、知的財産権の侵害があってはならないと述べた。

ショルツ氏は「ドイツや欧州では、ある時点で中国車が見られるようになるだろう。ただ一つ常に明確にしておく必要があるのは、競争は公正でなければならないということだ」とし「つまりダンピングがなく、過剰生産がなく、著作権の侵害がないことだ」と述べた。

官僚的な手続きなしに企業が現地に生産施設を建設できるようにすることが重要だとも発言。「だからこそ私が中国を訪問する際は必ず、公平な競争条件と言っている。当然、われわれは自国の企業が制限されないことを望む」と述べた。

小国は大国におびえて暮らすべきではなく、国境を力で変えるべきではないとも語ったが、中国の名指しはしなかった。

ショルツ氏は16日に中国の習近平国家主席と会談し、ウクライナに侵攻したロシアの戦時経済に対する中国の支援について協議する予定。

ドイツ政府・企業は台湾を巡って将来紛争が起きるリスクも警戒している。

ショルツ氏はグローバルな価値観や国と国の関係を隣人の関係に例え「隣人を恐れるべきではないというのが原則の一つだ」とし「私たちは自分の生活でそうしたことを望んでいる。もし隣人が筋肉隆々とした大きな強い人なら、その人にあいさつをして痛い目に遭わされたくないと常に考えるだろう」と述べた。

[ロイター]


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