こちらは去年8月に撮影された鳥栖市内の会社の防犯カメラの映像です。夜間に男女が敷地内に入り自転車を盗んでいく姿が。自転車はまだ戻っておらず、持ち主によりますとこの日だけ鍵をかけていなかったということです。

警察によりますと去年、県内で発生した窃盗事件は2400件あまり。
自転車の盗難は4分の1にあたる623件でした。そのうちの532件、被害の約9割を占めるのが無施錠の自転車です。

6月9日は語呂合わせで「ロックの日」として防犯意識を高める日…ということで今回のテーマは「自転車の施錠・ロック」についてです。
佐賀県の自転車盗難の被害率は全国ワースト2位と非常に高くなっています。
盗まれやすい状況について取材しました。

【佐賀県警察本部安全・安心まちづくり推進係 山口貴子係長】
「佐賀県内ではJRの駅およびその周辺での盗難の発生が多くなっています。この他にも、大学の構内やその周辺のアパートの駐輪場などでの被害が多く発生しています」

盗難被害が多いという大学の構内。
佐賀市の佐賀大学の駐輪場を訪れると、7、8台に1台は無施錠の自転車がありました。大学生に話を聞いてみました。

【鍵をかけていなかった大学生】
「佐賀はすごく平和な町って聞いたからです」
【鍵をかけていた大学生】
「かけてます」
「家の鍵と一緒につけて絶対に忘れないように。」
「はい、かけてます。しっかりかけてます。大阪にいたときに自転車を盗まれたことがあったので、そこから意識してかけるようになりました。」

佐賀市のスーパーの駐輪場ではほとんどの自転車に鍵がかけられています。
一方、施錠せずにそのまま店内へ入っていく人も。

「かけてない。」
Q.どうしてですか
「面倒くさいから」
Q.盗られちゃうかもというのはあんまり考えないですか
「考えないです」

サガテレビでは5月、アプリなどを使って自転車の施錠や盗難についてアンケートを行いました。
いつも自転車に鍵をかけていますか、という質問に「はい」と答えた人は約8割。
大多数の人は、鍵をかけているようです。
自転車を盗まれたことはありますかという質問には、全体の約3割が盗まれた経験があると回答しました。

鍵をかける理由については「自分や知り合いが盗まれたことで鍵をかけるようになった」という回答が多く見られ、「高級な自転車だから盗まれたくない」といった回答もありました。
一方、鍵をかけない理由は「面倒くさい」、「自分の家の周りは大丈夫」、「古い自転車だから盗まれない」といったものが主な回答でした。
では効果的な施錠方法とは。町の自転車屋さんに聞いてみました。

【セキモトサイクル代表取締役 関本憲二社長】
「やっぱり鍵は見える方向にアピールするようにしてかけておいたほうが、盗る側も無駄な努力をさせてもしても同じだと思わせるようにしたほうがいいと思います」
「自転車についている鍵をですね、かけていただいてこれをポールだとしますと車体をポールにくっつけておいて車体の一部とポールをですね。こういう風にワイヤー錠でまわしていただいてカチャッと。これだけで完璧です」

また、鍵の性能が上がり備え付けのシリンダー錠もピッキングに強くなっていて、これだけでも十分効果的だということです。
一方、錆には弱いため2か月に1回は、油を注してメンテナンスすることを勧めています。

窃盗被害を減らすため、警察はこの時期に合わせ、大学や商業施設などで鍵かけの徹底を呼びかけています。

「急いでいるから、いつも停めている場所だからという安易な気持ちでいたら大切な自転車が盗まれてしまいます。短時間でも、自宅敷地内でも必ず鍵をかけましょう。『自転車を停めたら必ずロック!』」

ちなみに、自転車を盗んだ場合は窃盗罪にあたり、10年以下の懲役または50万円以下の罰金が課せられるということです。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。