4月5日、 スイスの金製錬会社MKS・PAMPの金属戦略責任者、ニッキー・シールズ氏が2024年の金相場見通しを修正して以降、市場関係者の間から「金はココアに追随するか、追随できるか」という疑問が提起されている。写真は2023年9月、ロシア・ノボシビルスクの精錬工場で撮影(2024年 ロイター/Alexander Manzyuk)
スイスの金製錬会社MKS・PAMPの金属戦略責任者、ニッキー・シールズ氏が2024年の金相場見通しを修正して以降、市場関係者の間から「金はココアに追随するか、追随できるか」という疑問が提起されている。
ココアは主要産地のコートジボワールやガーナでの不作のため、価格は年初来で2倍余りに上昇した。一方で金の現物価格はここ数日、過去最高値を相次いで更新している。
シールズ氏は「金がこの程度の期間にこれほどの上昇を再現するのは、ほぼ不可能だ」と指摘。今年の平均金価格の見通しを1オンス当たり150ドル上方修正して2200ドルとした。
金はテクニカル分析では、買われすぎたために大幅下落する兆候が示されているが、アナリストは強気の見方を維持している。
ワールド・ゴールド・カウンシルのシニア定量分析アナリスト、ヨハン・パームバーグ氏は、金の店頭取引市場と先物市場は活況を呈していると指摘、出来高は40%程度増加しているとの推計を示した。
また多くのアナリストは、米連邦準備理事会(FRB)が利下げを開始して、様子見姿勢を続けていた投資家からの需要を喚起すれば、金相場は新たな高値を試す展開になると予想している。
バンク・オブ・アメリカのアナリストグループはノートに「当社は以前、FRBが2024年第1・四半期に利下げすれば、金価格は1オンス当たり2400ドルとの見通しを提案していた。仮に利下げが遅れるとしても、今年はこの見通しをコミットする」と記した。
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