中国電力の島根原発1号機で進められている廃炉作業が、29日から第2段階に移り、作業現場が報道公開されました。第2段階では、より原子炉に近い放射線管理区域の中での作業が行われます。

報道公開される中で、原発1号機の原子炉建物内に運び込まれたのが、重さ約100キロの鉄製の容器。解体した部品を入れる専用の容器で、第2段階の最初の作業となりました。

安部大地記者:
こちらは原子炉に給水するためのポンプです。この設備のように、第2段階では放射線管理区域内でも解体作業が始まります。

1号機の廃炉作業は、2017年から第1段階として放射線管理区域の外で行う設備の解体が続いて来ました。今回スタートした第2段階では、放射線管理区域の中にある設備の解体が行われる事になっていて、具体的には原子炉建物の中にある「圧力抑制室」や「タービン」などの解体が対象です。

中国電力島根原子力本部・吉川正克広報部長:
作業者の被曝管理についてもしっかりと確実に行いながら、安全第一で作業を進め、地域の皆様に安心して頂けるよう努めていきたい。

1号機の廃炉に伴う事業費は、約378億円と見込まれていて、解体に伴い排出される全ての産業廃棄物のうち約4%にあたる約6000トンが放射性廃棄物になる見通しです。この廃炉作業の完了時期について中国電力は、青森県にある使用済み核燃料の再処理工場の完成が遅れていることを受け、当初の予定を4年遅らせる手続きを済ませていて、2049年度の完了としています。

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