これまでクルマに導入されてきたが、バイクでは実現していなかったナンバープレートの希望番号制度。いよいよ2026年度中(令和8年度中)、126cc以上のバイクに「解禁」となる見通しだ。いつから実現するかは不透明だったが、これまでの例を見ると2027年1月にスタートすることになるだろう。
文/沼尾宏明 Webikeプラス組み合わせを増やして、希望ナンバーが実現の見通し
希望ナンバー制は、クルマに1999年から、軽自動車に2005年から導入。ナンバープレートの数字をユーザーが自由に選べる制度だ。バイクには実施されてこなかったが、2023年6月より国土交通省のワーキンググループが導入の検討を重ねてきた。
2024年3月19日、「二輪車のナンバープレートの様式見直し及び希望ナンバー制導入に係るワーキンググループ」が第4回の検討会を実施し、具体的な導入案とスケジュールを取りまとめた。結果、新様式ナンバープレートの導入に合わせ、バイクの希望番号制度を導入することが望ましいと結論づけている。
また、これによると現行の二輪車ナンバープレートは同一番号(指定4ケタ番号)や平仮名などの組み合わせが限られており、既に一部地域では近い将来、番号が底をつく見通し。四輪では地名の後に3ケタの分類番号がつくが、バイクは平仮名やローマ字などしか表示がなく、バリエーションが限られていた。
そこで様式を見直してナンバーの組み合わせを拡大。同時に希望ナンバー制の導入が可能になるという。
導入されるのは126cc以上のバイク。プレートのサイズはそのまま、小型二輪(251cc~)は分類番号にひらがなのほか、ローマ字と数字を使用可能に。軽二輪(126~250cc)では分類番号を追加することで、同一番号の払い出し能力が拡大されるという。
なお125cc以下の原付は各市町村の管轄となるため、今後も対象外のままだ。
手数料は未定、新規登録や引越しなどで申し込める
希望番号の申し込みは、現在四輪車で運用されている申し込みフローと同様になりそう。全国の希望番号予約センター窓口、または一般社団法人全国自動車標板協議会のWebサイトで申し込むことになるだろう。
希望番号を取得できる場合は次のとおり。
・新たに登録する場合(新車・中古車)
・引越し等で地域名表示が変更になる場合
・ナンバープレートが滅失・毀損した場合 等
手数料に関しては未定。各頒布事業者が独自に算定して設定するが、四輪車と同様に需要量(交付見込み枚数)を算出の上、実費を考慮して算定することが適切としている。なお四輪では3910 円~4440 円の手数料がかかる(通常1450 円~1900 円)。
クルマと同じく人気のナンバーは抽選、アンケートでの上位は?
人気の高いナンバーは四輪と同じく抽選となる。クルマの場合、人気の番号は毎週1回コンピュータによる自動抽選が行われ、当選者のみ取得可能。バイクでも同様のシステムとするのが適当としている。
ちなみにどんなナンバーが人気なのか。全国自動車標板協議会が実施したユーザーアンケート調査によると「7777」「1111」「1234」「1」「8888」が上位に。また、バイクならではの「819」のほか、「250」「400」「750」「1000」といった排気量表記も回答されたという。
気になる導入時期は2027年1月スタートが濃厚
新制度を導入するためには自動車登録検査業務電子処理システム(MOTAS)や希望番号システムの改修、新様式に対応した自動プレス機の導入などが必要という。
システムの改修期間は1年間程度、自動プレス機の導入について2年~2年半ほどを要する見込み。MOTASの改修は例年12月末の非稼働期間に行い、休み明けの1月初めから次期システムが稼働するのが通例。ということは、2026年度中の1月=2027年1月からバイクの希望ナンバー制度がスタートする見込みと言えるだろう。
――今回、希望ナンバーがようやく導入されたのは、ライダーの要望が多かったことが背景にある。また「ナンバープレートに対する愛着が深まることや二輪車販売の活性化につながるなどのメリットがあるものと考えられる」と国交省のワーキンググループは分析している。
少数派であるバイクは、クルマで当たり前の制度から除外されがちだけに、やはり声を挙げることが重要。今回の希望ナンバー導入も実に喜ばしいことだ。開始にはまだ2年半以上かかるが、それまでに欲しいナンバーを考えてみては?
詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/bikenews/372008/
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