2021年にラリーアートブランドが復活して以降、アジアクロスカントリーの参戦や、そこに参戦するトライトンを日本市場に取り入れるなど、元気になってきている三菱。そんな矢先、スポーツ色を強めたコルトを、チェコ法人がお披露目。これ、日本でも出して欲しいね!

文:ベストカーWeb編集部/写真:Mitsubishi

■未来に残したいラリーアート全盛期の記憶

チェコ法人がラリーアートでの功績を残すために手掛けた、コルト パフォーマンス・スポーツ

 三菱がWRCやダカールラリーに参戦し、モータースポーツ活動にも積極的だった2006年。日本市場でも展開していたコンパクトカーのコルトを辛口テイストに仕上げた、コルトラリーアート・バージョン アールの販売をスタートした。

 同車は専用のオーバーフェンダーやエアロバンパーを装着するほか、通常グレードよりボディ剛性もアップさせたスポーツ色を強めたグレード。2012年まで販売が続けられたものの、コルトの生産終了と、ラリーアートの事実上消滅に伴い、1世代限りで姿を消してしまった。

 あれから約10年の長い眠りから目を覚まし、2021年にはラリーアートが復活。アジアクロスカントリーラリーをはじめとするモータースポーツ活動も再開し、かつての輝いていた三菱の姿が徐々に戻ってきているように感じる。

 それと同時に、コルト名も2023年に完全復活。ルノーからのOEMを受けて、ルーテシアをベースにしているものの、フロント周りは三菱のシンボルともいえるダイナミックシールドに変更されている。残念ながら日本での導入はないものの、チェコ市場で気になるグレードが発表された。

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■チェコだけの展開なんてもったいない!!

アルミホイールは18インチのOZレーシング・スーパーツーリズモGTを履く

 特別仕様車のグレード名は、ズバリ「パフォーマンス・スポーツ」。何よりボディカラーのインパクトは凄まじく、ホワイトを基調に、マットなブラックとレッドをラッピング。まるでラリーアートのワークスカーのような見た目に仕上げられている。

 アルミホイールは、18インチのOZレーシング・スーパーツーリズモGTを採用して、力強い印象に。また。フロントスプリッターやサイドスカートエクステンションなど、エアロパーツ類も積極的に取り入れて、ベースのコルトとの差別化を図っている。

 さらにパワートレインにも手が加えられており、1L直3ターボチャージャー付きエンジンを独自にチューニング。ベースグレードで101PSだった最高出力は129PSにアップ。最大トルクも同様に160N・mから222N・mまで大幅に向上している。

 ただし、コルト パフォーマンス・スポーツの目的は、ランサーエボリューションのようなモータースポーツで成功した遺産を世間に広めるため。それゆえ、三菱のモータースポーツ部門と直接的な関係は一切ない。

 コルトパフォーマンス・スポーツは、あくまでチェコ部門の提案車。価格は不明で、おそらく現地での限定販売にとどまる模様だ。

 日本市場ではコンパクトカーの展開がない三菱。サイズ感もほどよく、キビキビ走るスポコン。その新規モデルのデビューを心待ちにしている人は、結構多いはず。小さな輪から少しずつ、三菱のスポーツモデルに対する情熱を広げていってほしい。きっと、その想いは、世界中に通用するのだから。

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