初代の圧倒的な人気から始まり、現行型まで出ているフェアレディZ。世代ごとに受けるインパクトに違いがあるが、その中の「どの世代」が印象的かを自動車評論家の皆さまに伺った。みなさん、歴代のフェアレディZのなかでどれがナンバーワン?
※本稿は2024年8月のものです
文:片岡英明、岡本幸一郎、清水草一/写真:ベストカー編集部、日産 ほか
初出:『ベストカー』2024年9月10日号
■世界の景色を変えた量産スポーツカー
海外でも成功を収めた名車の初代S30から、現行RZ34まで7世代にわたるフェアレディZ。歴代1位はS30となった。
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■1位はやはり初代S30?:片岡英明
このS30が成功したから今のフェアレディZがある。1970年代のスポーツカーを見据えて流麗なファストバックスタイルで登場し、量産部品を多用しながら一級のスポーツカーに仕立て上げた。
2.4Lの直列6気筒エンジンを積む240Zは、サーキットから街中まで器用に楽しい走りをこなす。GT-Rから譲り受けたDOHC4バルブエンジンを積むZ432は、走り屋をうならせている。スポーツカーの新しい時代を築き、50万台を超える販売を記録。世界の景色を変えた量産スポーツカーがS30だ。
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■1位はやはり初代S30?:清水草一
フェアレディZは常に初代を追いかけている。初代こそが本物のZ。初代だけが本物と言ってもいい。
その理由は99%デザインにある。2シーターに限るけど、今でも国産車史上最もカッコいいクルマじゃないかと思う。
トヨタ2000GTがどんだけ美しくても、カッコよさでは初代Zにかなわない。モデルになったジャガーEタイプよりも、フェラーリ275GTBよりもカッコいい(私見です)。
現行Zがカッコいいのは初代に似てるから。Zはカッコのクルマ。カッコが一番大事なのだ。
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■現行RZ34(4位)がZ32(2位)やZ33(3位)よりも下位だった理由は?:岡本幸一郎
どの世代のZにもそれぞれの個性がある。RZ34の順位が結果的にちょっと低くなったのは、他の世代のほうが上回ったから。
Zはデザインこそ命のスポーツカーだと思うけど、S30は当然として、歴代ではZ32がひときわ異彩を放っているし、Z33も往年のテイストを現代的に上手く盛り込んだように思う。
で、その次がRZ34かなと。S30が大好きだった筆者にとっては、むしろわざとらしく感じられる気もする。あとは欲しい人が自由に買えないというのもいただけない。
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■現行RZ34(2位)がZ32(3位)よりも上位だった理由は?:清水草一
現行Zは初代の見事なオマージュだ。2代目のほうがもっと初代に似てるけど、現行Zは歳月の重みによって、初代のオマージュとしてリボーンすることができた。このことを私は大変うれしく思います。
Z32は個人的には唯一所有したことのあるZで、思い入れはある。国産車として革命的にグラマラスなデザインで、Z中興の祖だけど、フォルムがキャブフォワードで、Zの王道じゃなかった。
今、32と現行を見比べたらその差は歴然。私は現行Zのほうが断然カッコいいと思う。エンジンも断然イイ!
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■2代目S130を最下位とした理由は何ですか?:片岡英明
フェアレディZは、スカイライン以上に粒ぞろいだから順位をつけるのが難しい。初代のS30は内外で爆発的に売れ、印象も強烈だった。バトンを託された2代目のフェアレディZは、キープコンセプトの保守的なZと見られてしまい、評価が辛くなっている。
排ガス対策に苦労し、ドライバビリティを損なったことも評価を下げた。他のZと比べて最下位としたが、41万台の生産台数を記録し、ターボ車やTバールーフも設定するなど、失敗作ではない。パワステや快適装備も加わったから、ファン層も広がっている。
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■意外と高い評価!? Z33を3位にした理由:岡本幸一郎
Z33は歴代Zのなかでもプチ中興の祖だと思う。Z32が生産終了となって、このままZがなくなってしまうかもしれないという空気の漂っていたなかで、しばしのインターバルを経て登場したZ33は、見事にファンの期待に応えていた。
往年のモチーフを上手く盛り込んだデザインもよかったし、洗練度はともあれ、内容のわりに価格が安かったこともあって、けっこう売れたという事実もある。
Zの長い歴史のなかでも、存在意義の大きさや重要度でいうと、やっぱり3番目かなと思う。
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