近年自動車に関することで、賑わっている話題の1つが自動運転だ。しかし、そんな自動運転よりも未来なイメージのプロジェクトが進められている。それは自動物流道路だ。自動物流道路とは一体何なのか?いつ頃実現するのか?今回は未来な道路である自動物流道路について紹介していこう。
文:西川昇吾/写真:AdobeStock(トップ画像=metamorworks@Adobestock)
■自動物流道路とは?
自動物流道路とは、荷物を自動で運搬するための道路だ。物凄く簡単に言えば回転寿司を思い出してもらえると分かりやすいだろう。お寿司を運んでくるベルトコンベアのように、長距離を荷物だけ運搬するというもの。
これをどこに設備するかというと、高速道路の路肩や中央、地下空間に専用レーンとして設備する予定だ。自動物流道路という新たな物流システムを構築して、トラックドライバー不足などの問題を解消するのが狙いだ。
流石に実際はお寿司のようにベルトコンベアではなく、計画では自動運転カートなどを活用する方向性で想定しているようだ。
まるでドラマやアニメに出てくるような未来予想図といった具合だが、政府は割とマジで検討している。とはいっても、あと数年で完成するとかそんな近い未来の話ではなく、これから実験線を整備していく計画を整えるといった段階と言える。
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■実はスイスでは一歩先を行っている
実は海外でもこの自動物流道路の取り組みは行われている。有名なのがスイスだ。既に主要都市を結ぶ地下トンネルを建設し、自動輸送カートを走行させるシステムの構築が計画されている。
具体的な数字も発表されていて、2031年までに最初の区間となるチューリッヒ~ヘルキンゲン間の約70㎞が完成・運用予定だ。なお、総延長は500㎞を計画しており、全線開通予定は2045年だ。
スイスの場合は地下20~100mに直径6mの貨物専用トンネルを建設する予定で、トンネル内は3車線となっている。3車線のうち2車線は走行レーンで、真ん中1車線はメンテナンスや荷物の仕分けのために使われる予定だ。なお、地下トンネルへのアクセスは物流ターミナルを介して垂直輸送される予定だ。
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■日本にあった自動物流道路を検討中!
現在日本でも自動物流道路に関する検討や調査が行われている。日本の場合、地下に専用道路を作るのがいいのか?それとも中央分離帯や路肩などに専用道路を作るのがいいのかなど、現実性や予算などを含めて検討されているようだ。
この自動物流道路が実現すれば、トラックのドライバー不足などは解消に向かうだろうし、道路の渋滞も緩和されるだろう。また、ヒューマンエラーなどによる事故も減るはずだ。
自動物流道路がどのように日本で進化していき、実際に使われるようになるのか。注目していきたい交通システムと言える。
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