年々進化の度合いを加速させているEV。今、中国で起きているEVの強烈な価格競争で、BYDと理想汽車以外が全社赤字のサバイバル戦争にその隙をついて北米市場でバカ売れしているのが日本勢HEVの皮肉。今回はそんな波乱万丈の2024年上半期のニュースを選出した。

※本稿は2024年7月のものです
文:鈴木直也/写真:ホンダ、BYD、トヨタ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2024年8月10日号

■上半期の話題は電動化の良いニュースとそうでもないニュース!?

2024年1月にホンダが発表した新世代BEV「ゼロ」シリーズのプロトタイプ

 2024年上半期も話題の中心は電動化ネタだった。

 まずは、正月早々ラスベガスのCESでホンダが発表した“ゼロ”シリーズ。発表したのはあくまでコンセプトモデルだが、三部社長の電動化に賭ける決意が伝わってきたね。

 ホンダはその後も話題豊富で、3月には日産と電動化関連で包括的な提携を発表。5月は2024ビジネスアップデートとして電動化への不退転の決意を再確認と、見てるこっちがビビるほど電動化にブレがない。

 その一方で、2024年上半期はBEVの売れゆきにブレーキがかかったことも話題となった。注目すべきは、これまで圧倒的にBEVが伸びてきた中国で、早くも値下げ競争が激化していること。BYDと理想汽車以外は全社赤字という凄まじいサバイバル戦争が勃発。その煽りで外資系は軒並みシェアを落としている。

 その隙をついて、今いちばん儲かっているのが北米市場でHEVがバカ売れしている日本勢というのが皮肉ですよねぇ。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。