2024年も半分が過ぎた。そこで、2024年上半期、クルマ界に起こったさまざまな出来事や、デビューしたニューモデルの中から特に注目を集めたトップ3を取り上げる。今年も新型フリードの登場やランドクルーザー250の登場と粒ぞろいな訳だが、実は今年登場のあの車種もポテンシャルバリ高だったのだ。

※本稿は2024年7月のものです
文:片岡英明/写真:ホンダ、トヨタ、三菱、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2024年8月10日号

■片岡氏が選ぶ2024年上半期注目車は?

2024年6月に3代目が登場したホンダ フリード(250万8000~343万7500円)シンプルデザインのエアーとSUVテイストのクロスターの2タイプあり、パワーユニットは1.5Lガソリン車と1.5L・e:HEVを搭載

 マイナーチェンジモデルのなかにも秀作が多かったが、進化の度合いが大きいブランニューモデルに目がいってしまう。長く付き合えるクルマがベストということもあり、推しの3台は新型車のなかから選んだ。

 上半期、最も注目したのはフリードである。先代も人気の高いコンパクトミニバンだっただけに、どうなるか興味津々だった。いい意味で3代目は期待を裏切り、守りに入ることなく大きな進化を遂げている。

 エクステリアはフレンドリーな顔立ちだし、先代より洗練されたフォルムだ。ヘッドライトはLED化され、デイタイムランニングライトも個性的だから、小柄でも存在感は強い。パッケージングも8年分の進化を遂げ、3列目シートの快適性や収納や荷室などの使い勝手も向上した。

 ハイブリッドシステムはe:HEVに変わり、EV感覚を大幅に強めている。試乗はこれからだが、上質な乗り味になっていることは想像に難くない。3代目もヒット作になるだろう。

■4WDシステムで異次元の走りをランクル250

2024年4月登場のトヨタ ランドクルーザー250(520万~735万円)ランクル300と同じ最新のプラットフォームに一新。エンジンはガソリンとディーゼルターボの2種

 久しぶりに新型になり、輝きを増したのは泥んこまみれが楽しい4WDシステムを搭載し、異次元の走りを見せるランドクルーザー250とトライトンだ。

 SUVのランクル250は原点回帰し、舗装路からラフロードまで余裕の走りを見せる。快適性も大きく向上し、ファミリーカーとして使えるほど進化した。

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■ポテンシャルはピカイチ? 三菱 トライトン

日本では2024年2月に登場した三菱 トライトン(498万800~540万1000円)2023年にタイでフルモデルチェンジ。エンジンは2.4Lディーゼルターボ

 ピックアップ4WDのトライトンも悪路の走破性は非凡だ。多くのモードを備えているが、メカを熟知していれば持てるポテンシャルをフルに引き出すことができ、本格派のSUVに負けないタフな走りを楽しむことができる。

 ボディは大柄だが、モーグルステージも器用にこなす。また、オンロード走行を含め、空荷でもハンドリングと乗り心地がいいのも美点だ。

 この3車以外では、軽商用EVのホンダのN-VAN e:に目が行った。ビジネスユースに充分な航続距離を確保し、e:FUNは仕事だけでなくレジャーシーンでも活躍するだろう。試乗が待ち遠しい。ノートオーラは運転席パワーシートや上質な内装など、1クラス上の満足感が得られる。まじめな進化は好印象だ。

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