カープ・小園選手の特集です。
プロ6年目で初の4番を任されるなど、今、波に乗っている小園選手の思いに直撃しました。

「4番、サード、小園」「つなぐ」鯉の新4番、小園 海斗。
プロ6年目の今シーズン、チーム唯一の全試合でスタメン出場を果たしチームトップの16打点をマーク。(5月17日時点)
打線を牽引する小園選手を、TSS「全力応援スポーツLOVERS」のボールボーイ・佐竹佑一さんが直撃です!

―改めて今季はどういう気持ちで入られたんですか。
【小園 海斗 選手】
「もう3年間、苦しい思いをしたので、さすがにやばいぞと思いながらプレッシャーもあったんですけど、強い気持ちをもってよりいっそう入りを大事にしようと思って、やってましたね」

―今季入りまして、ここまで、いい調子で来ているなと思うんですけど、具体的には何を変えました?

【小園 海斗 選手】
「特に変えてはいないですけど、バッティングは去年のままやろうと。後半よかったときの感覚はずっと続けたままやっていますし、打率とかも、今は上がってきていますけど、最初のほうはあまりよくなかったので、耐えるしかないなと思いながら毎日やっていたんですけど、でも去年は0割くらいで、今年はまだ2割とかだったので、気持ちだけは数字的には楽でした」

昨シーズンは開幕から、およそ3週間で1軍登録抹消など、シーズン序盤の不振で苦しんできたここ3年間。そんな中、今シーズンは開幕戦から猛打賞と絶好のスタートを切りました。

【小園 海斗 選手】
「去年のことがあったので、集中して(打席に)入れましたし、一安心はそこで、ちょっと安心はしていましたね。入りの自分から積極的に打つのが持ち味なので、そこは意識して空振りでもいいですし、なんでもよかったんですけど、スイングはしたかったですね」

―今季がはじまる一つ目のボール、スイングをしようという。

「それは思っていました」

失策数がリーグで最も少なく、堅い守備を見せている今シーズンのカープ。
その鉄壁の内野守備陣の一角を担い、守備の名手たちとともにサードを守る小園選手は本職ではない不慣れな場所にも必死に食らいついています。

―私、見たんですけど、雨とかで室内練習のときに矢野選手と守備について教えてもらうというか、いろいろ意見交換しているシーンがあって、お互い意見交換しているんですか。

【小園 海斗 選手】
「僕は聞くこと多いですし、気づいたことがあれば、逐一言ってもらってやっているので、ありがたいなと思ってやっています。今、サードとショートを守ることが多いですけど、三遊間気味のやつは取りに来ていいよ、とか今のカットの位置やったら、もうちょっとショートの方に寄ってもいいんじゃないかなとかいうのもあります」

―ショートに矢野選手がいたり、セカンドには菊池選手がいたりとか、間近で名手のプレーが見られるわけじゃないですか、スゴさってどういうところだと。

【小園 海斗 選手】
「僕がやったら躊躇しちゃうだろうな、というところを取りに行ったりだとか、難なくさばいたりとか、ガッツがあって、僕にはまだ足りないところが多いなと思ってみています」

サードでの出場機会が増える中、迎えた5月7日。プロ初の4番を任されました。

【小園 海斗 選手】
「正直、前日に中止になったじゃないですか雨で、その日も4番だったんですよ。もしかしたら、次の日もあるかもねという話は出ていたので」

―4番というのはどういう感じで。

【小園 海斗 選手】
「球場で白板に書いてあるんですよ。行ったら4番と書いてあったのでえ!?みたいなどうしようみたいな、なんも言われていなかったので、びっくりしました」

―初の4番で、ちゃんと結果も出して、得点圏打率も高いですね。意識していますか。
※得点圏打率 .484(リーグトップ 5月17日時点)
【小園 海斗 選手】
「還そうという感じはないですけど、後ろにつなごうというのを意識して」

―4番だ、ここで決めるぞじゃなしに。

「冷静にならないといけないかなと、緊張はしますけど、気持ちは楽に入っています」

4番デビューを果たした甲子園での試合、その日は小園選手にとって別の意味でも心に残る試合となりました。


―報徳学園時代の宮崎コーチが…。

小園選手が「1番お世話になった」と語る報徳学園の宮崎 翔コーチ。中学2年生のころから小園選手に目をつけ、教え子としてプロ入りを見届けた恩師は、この日初めてカープのユニフォームに袖を通したプロとしての小園を見に来ていました。

【小園 海斗 選手】
「嬉しかったですね。その日が初めて4番でしたし、初めて宮崎先生が来られたので、緊張感はあったんですけど、気負わず自分のプレーをやろうと思っていました」

そして、この日、チャンスで迎えた4番での初打席では。

決勝点となる犠牲フライでチームを勝利に導きました。


―実はその宮崎コーチ、連絡しました。小園選手ってどんな選手でしたかと聞きましたら初日に忘れ物をして制服で立たせていたと。

【小園 海斗 選手】
「ありましたね」

―初日に何を忘れたのですか

「靴下忘れました、2枚履きなんですよ、細いやつを持ってきたんですよ。細いやつしかなくて下のやつを忘れちゃって怒られました」

―伝言があります。

【報徳学園時代のコーチ・宮崎 翔さんから】
「僕が最初、小園選手を中学2年生の夏に見たときは野球少年!という印象で本当に楽しそうにプレーしていた。今プロになっても笑顔でプレーしている姿を見ると嬉しい。家族もできていろいろ責任もあると思うが、変わらずに野球を楽しみながら、ケガには気を付けて頑張ってほしい」

【小園 海斗 選手】
「ありがたいですね」

ここまで4番を担った7試合では、チームトップの9安打をマーク。(5月17日時点)
打線に欠かせない存在感となった「つなぐ」新4番が今シーズンのペナントレースを牽引します。

【小園 海斗 選手】
「やっぱり、自分の個人の成績もそうですけど、優勝したいので、チームが勝てるようにどんなところでも試合に出ますし、どんな打順でも活躍できるようにやっていこうかなと準備しているので、優勝できるように頑張りたいなと思います」

<スタジオ>

【TSS野球解説者 山内泰幸さん】
「今シーズン序盤の入りがどうなるかなと思って注目していたのですが、ここまでシーズンの滑り出しが良かったなという感じがします。彼自身の月間最高打点が去年の8月の20打点ですが、今月は19打点を挙げています。今月あと7試合あるので、小園選手の調子であれば月間最多打点を更新してくれると思います。4番になっても、いい意味で小園選手らしさを失わないで、積極的にプレーができると思います」

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