ハンドボールのジークスター東京は21日、元日本代表で2021年東京五輪ではキャプテンを務めた土井レミイ杏里(34)が今季限りで現役を引退することを発表した。

土井はチームの公式サイトを通じ「何度挫けそうになっても前に進み続けることができたのは、家族、チームメイト、スポンサーのみなさま、そしてファンのみなさまの支えがあったからこそです。これはこの26年間において一番の財産です」と想いを綴った。

「レミたん」の愛称で親しまれ、フォロワー700万を超えるTikTokerでもある土井。ディズニーキャラのモノマネ動画などが人気だが、その傍ら、ハンドボール普及のための広報活動を積極的に行うなど、SNSとハンドボールの新しい可能性を示し続けている。

ハンドボーラーとしての土井は、“決して順風満帆ではなかった”。
大学在学中の膝のケガが影響し、卒業と同時に一度は現役引退を決意。だが語学留学で渡ったフランスの地で膝の痛みが消え、もう一度プロの道を志した。2012年にフランス1部クラブのセカンドチームの練習に参加すると、その才能が認められ、わずか数か月という異例の早さでトップチームに昇格した。

2021年東京五輪ではキャプテンとして日本代表をけん引、シュートを決めた後にみせる欧州仕込みの雄たけびパフォーマンスはチームメイト、ファンの心を熱くつかんだ。同年8月には日本代表を引退。その後は国内リーグのジークスター東京に籍を置き、自慢のジャンプ力とシュートテクニックでファンを魅了し続けた。

引退後の活動について、ジークスター東京は「今後もチーム活動への協力やアドバイスを受けるなど、土井選手と関係を継続しながらハンドボール界発展のために寄与していきます」としている。

土井の現役最後の公式戦となる日本ハンドボールリーグ・プレーオフは5月24日から開催され、6月29日に実施のファンクラブイベント「ファン感謝祭」ではファンへの挨拶も予定されている。

【土井コメント全文】

このたび23-24シーズンをもって26年間続けてきましたハンドボール競技を引退する決断をいたしました。思い返すと、ここまでの道のりは決して順風満帆と言えるものではありませんでした。しかし今日のこの日まで、何度挫けそうになっても前に進み続けることができたのは、家族、チームメイト、スポンサーのみなさま、そしてファンのみなさまの支えがあったからこそです。これはこの26年間において一番の財産です。私にとって現役最後の試合となるプレーオフ。支えてくださっているみなさまはもちろん、今シーズン中にチームを離れた宮國選手、小室選手、アナリストの荒川さんのためにも、念願の初優勝を達成するために力の限りを尽くします。どうか最後まで変わらぬご声援をよろしくお願いいたします。そして私が引退した先も、ジークスター東京の応援、日本ハンドボール界の応援をよろしくお願いいたします。

■土井 レミイ杏利(どい れみい あんり)
1989年9月28日生まれ、千葉県出身 180cm・78kg LW(左サイド)
浦和学院高~日体大~シャンベリSMBH(フランス)~シャルトルMHB28(フランス)~大崎電気~ジークスター東京
2016年アジア選手権で初代表。21年世界選手権では97年以来12大会ぶりのメインラウンド進出に貢献。東京五輪は主将として11位。

【第48回日本ハンドボールリーグプレーオフ】
(武蔵野の森総合スポーツプラザ)

【1stステージ】
5月24日午後7時15分
ジークスター東京vsトヨタ紡織九州レッドトルネード佐賀

【2ndステージ】
5月25日午後5時30分
トヨタ車体ブレイヴキングス vs 1stステージ勝利チーム

【FINAL】
5月26日午後5時
豊田合成ブルーファルコン vs 2ndステージ勝利チーム

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