■体操・全日本個人総合選手権・女子予選(11日、群馬・高崎アリーナ)

パリ五輪の切符をかけた全日本体操個人総合選手権が開幕した。初日に行われた女子予選では体操女子エース・宮田笙子(19、順天堂大)がその実力を見せ1位で13日の決勝に進出した。また3大会連続の五輪代表を狙う杉原愛子(24、TRyAS)は3位で予選を突破した。

初優勝を狙う宮田は最初のゆかで全体の1位となる13.466で好スタートをきると、続く跳馬でもユルチェンコ2回ひねりを決め、14.300をマークしトップで勢いをつける。その後の段違い平行棒で4位、平均台では5位としたが、総合で1位に立ち初優勝へ大きく前進した。

演技後は「焦った部分は何個かあったんですけど、その割には落ち着いて最後までやり切れたというか、でも落ち着いてやり切れたのは練習量が積めてたからだと思う」と振り返った。決勝にむけては「ここで一安心はできないっていうのが、今の心境なので明後日も同じ感じというか、とりあえず落ち着いていることを大事に考えてやりたい」と意気込んだ。

2位には昨年の世界ジュニアで金メダルを獲得した中村遥香(15、なんば体操クラブ-ngc)が入った。跳馬こそ26位としたが、平均台2位、段違い平行棒2位、ゆか3位と安定した演技を見せ、トップの宮田に1.000差と迫った。

2022年に一度一線を退き、昨年6月に現役復帰した杉原は、前日の取材で「体操の魅力を桜のように満開でお披露目できるように」と語り、その言葉通り桜にように美しい演技を見せ、3位で予選を通過。演技後は「ゆかでは、結構満開の演技ができたと思います」と自信をのぞかせた。決勝は「やっぱり自分の持ち味である美しい体操、プラス楽しい体操を披露しながら、ノーミスの演技でしっかり良い演技ができるように全力で楽しんで感謝の気持ちを忘れず頑張ります」と笑顔を見せた。

全日本個人総合選手権はあす12日に男子予選が行われ、女子決勝は13日、男子決勝は14日に行われる。女子のパリ五輪に出場するには今大会とNHK杯(5月)の合計点上位4人とチーム貢献度で1人が日本代表に選出される。

<女子予選 結果>決勝には上位27人と種目別上位者(各種目3人以内)
1位 宮田笙子 54.966
2位 中村遥香 53.966
3位 杉原愛子 53.432
4位 岸里奈  53.232
5位 岡村真  53.131

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