サッカー男子のパリ五輪アジア最終予選を兼ねたU―23(23歳以下)アジア・カップに臨んでいる日本は29日(日本時間30日)、カタールのドーハで行われた準決勝でイラクを2-0で下した。五輪出場権を得る3位以内を確定させ、8大会連続出場が決まった。
日本は前半28分、藤田(シントトロイデン)からの縦パスを受けた細谷(柏)が、巧みにDFをかわして右足で先制点を奪取。前半42分には左サイドを突破した大畑(浦和)から藤田を経由したボールを荒木(FC東京)がゴールへ流し込んだ。後半を中心にイラクの速攻に手を焼く時間帯もあったが、粘り強く対応して無失点に抑えた。
日本は5月3日午後6時半(日本時間4日午前0時半)から、ドーハで行われる決勝でウズベキスタンと対戦する。優勝の場合はパリ五輪1次リーグでパラグアイ、マリ、イスラエルと同じD組、準優勝の場合はスペイン、エジプト、ドミニカ共和国と同じC組に入る。
難しい大会だった。実際、これまで9大会連続で五輪に出ていた韓国は、日本を抑えて1次リーグB組を首位通過したが、準々決勝でインドネシアに2―2からのPK戦で屈し、敗退。2022年に行われた前回のU―23アジア杯を制し、優勝候補の一角だったサウジアラビアは、準々決勝でウズベキスタンに0―2で敗れた。オーストラリアは1勝も挙げられずに1次リーグ敗退した。
今大会は国際サッカー連盟(FIFA)の定める国際試合期間外に開催されたため、選手の派遣は所属クラブの意向に委ねられ、リーグ戦終盤と重なった欧州クラブが選手の輩出に難色を示す例が目立った。韓国は当初メンバー入りしていた主力の派遣を、欧州などの所属クラブが拒否。オーストラリアも監督が各クラブを訪れ説得を試みたが、望んだ選手の多くを招集できなかったとされる。
こうした状況は日本も同様で、A代表でもある久保建英(レアル・ソシエダード)や鈴木彩艶(シントトロイデン)らの招集はかなわず、山本昌邦ナショナルチームダイレクターは大会前、「招集のハードルは上がっていて、監督が求める選手全員を呼べるわけではない」と交渉の難しさを吐露していた。そうした中で結果を残しただけに、五輪本番での活躍が期待される。
大岩剛監督「ほっとしている。いろいろなシチュエーションを想定しながらプランニングをし、選手が応えてくれた。いい攻撃といい守備につながった」
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