NBAでプレーする八村塁選手(26)が日本代表の在り方について疑問を呈してから6日がたった20日、日本バスケットボール協会が取材に応じました。

日本バスケットボール協会・渡邊信治事務総長:
八村選手はみなさんご存じの通り、日本バスケットボール界にとって本当に重要で大切な選手。そういった選手の“こういった発言”なので、我々も非常に重く受け止めている。

八村選手の発言、それは先週の試合後に行われた会見でのことでした。

NBAレイカーズ・八村塁選手:
僕としてはあまり言いたいことではないが、日本代表のやり方が、僕としてはうれしくないところがあって。日本代表としてやっている中で、チームもそうですし、僕もNBAでやっている中で、強化というか、子供たちのため、日本のバスケを強くしていくためにやってきている感じはあったが、日本代表の中でその目的ではなく、少し僕が思うには“お金の目的”があるような気がするので。

“お金の目的”と指摘した八村塁選手。
協会は八村選手と行き違いがあったとし、要因の1つに2024年7月に行われたパリオリンピック直前の強化試合に八村選手の参加を巡る問題があったといいます。

当時、八村選手はコンディションを優先し、事前に不参加を明言していましたが…。

日本バスケットボール協会・渡邊信治事務総長:
(7月の)日本代表戦には出場できないと我々も聞いていたし、それは承諾していた。一方で、日本に来てから彼のコンディショニングについてもう1回話をして、もし可能だったら出ていただけるのではないかなという“希望的観測”だった。

協会は“ミスコミュニケーション”があり、出場の可能性が残っているという希望的観測で、欠場発表が直前になったと説明しました。

日本バスケットボール協会・渡邊信治事務総長:
例えばチケットの販売。ほぼ即日か翌日には完売している。我々としては、そこに八村塁選手を何か商業目的のために“引っ張る”メリットはなかったが、もしかしたら、そういった所も伝わっていなかったのではないかと。

そしてもう1つが、日本代表のヘッドコーチについてでした。

NBAレイカーズ・八村塁選手:
コーチもやっぱり、日本代表にふさわしいコーチ。男子のことを分かっている、アスリートとして、プロとしてやっていた、プロとしてもコーチをやったことがある、そういう人がコーチになってほしかったので、僕としても残念だと思っている。

名前こそ出していないものの、男子プロチームでの監督経験がない日本代表のトム・ホーバスヘッドコーチについてだとみられますが…。

日本バスケットボール協会・渡邊信治事務総長:
八村選手は八村選手で日本代表を強くすることに関して、非常に思いを持ってやっていますし。(八村選手は)僕らと見ている世界が全然違うので、彼の中で“残念だ”というような表現をしたと理解している。

八村選手の心境に理解を示した一方、ホーバスヘッドコーチについては、ロスオリンピックへ向け続投に変更はないことを強調。

日本バスケットボール協会・渡邊信治事務総長:
女子の銀メダルもあったが、男子のヘッドコーチに就任してから、実際パリ五輪の出場権を獲得したという実績。バスケット関係者もリスペクトする世界的なレベルのコーチであるのは間違いない。2028年(ロス五輪)に向かってこの体制でやりたいということで、一本化したものを理事会で承認しておりますので、この決定は変わることがない。

そのうえで、「八村選手との関係修復へ向け時間的猶予はある。コミュニケーションをとっていきたい」としています。

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