メジャーリーグの球団幹部が集まるGM会議の2日目が日本時間7日、テキサス州サンアントニオで行われた。アストロズからFAとなっている菊池雄星投手(33)の代理人を務めるスコット・ボラス氏(72)が取材に応じ、「(オファーは)たくさんだ!」と多くの球団が菊池に興味を示していることを明かした。

ボラス代理人は菊池について「今年のフリーエージェントで最も注目されている投手の一人だ。彼は先発の中で、No.1、2を争うレベルであることは間違いない。そして、トレードされたことで、彼に対する評価は高い」と説明した。

続けて「(彼に関して)クオリファイング・オファー(FA移籍に関する補償制度)はなく、また獲得してもドラフト指名権を放棄する必要はない。つまり、球団は何100万ドルもの価値がある(ドラフト)指名権を失うことなく、最高の先発投手のカテゴリーに入る選手を狙える」と球団サイドからみた菊池獲得のメリットを話し、貴重なドラフト指名権を犠牲にしないこともあり、多くの球団が菊池に興味を示しているという。

昨年ブルージェイズで、メジャー自己最多の11勝を挙げた菊池は、今年7月に強豪アストロズにトレードで移籍。今季、ブルージェイズでは4勝9敗(防御率4.75)と苦しんだが、移籍後は10試合の登板で5勝1敗(防御率2.70)。移籍後初登板から“負けなしの5連勝”と好投し、最終登板試合で初黒星もチームの4年連続地区優勝に大きく貢献した。

ボラス氏は「彼は健康で、球速は90マイル台半ばだ。年齢的に7、6、5年の契約は難しいだろうが、その年齢の投手の中では高い金額となるだろう」と好条件での契約が期待できるとした。

さらに「パフォーマンスレベルも一貫性も増している。そういった理由から、彼はより多くの年俸を手にする可能性が高い」とし、「彼は勝てるチーム、献身的なチームに入りたがっている。(アストロズも)彼にオファーを出しており、交渉の真っ最中だ」とアストロズとの再契約の可能性についても触れた。

「すでに多くの球団が菊池にオファーを出している。そのすべてを信用しているわけではないが、こう言っておこう。たくさんだ!僕の目を見てわかるように、2日間ミーティングをやっていて、チームが出たり入ったりしているんだ。チームの出入りが激しいんだ」とその注目の高さをアピール。

来季でメジャー7年目を迎える菊池。2019年からマリナーズで3年、ブルージェイズで2年半過ごしてアストロズに移籍。古巣のブルージェイズのアトキンスGMは、前日の会議後、菊池について「FAについてコメントすることはできないが、彼は我々の環境と文化に非常にフィットする優れた選手だ。彼が素晴らしい人間であり、素晴らしい選手であることは語れるが、関心の度合いや我々の交渉について、具体的なことは言えないんだ」と話すにとどめていた。

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