■第42回全日本大学女子駅伝対校選手権大会(27日、宮城・仙台、全6区間・38km )

“全日本”、“富士山”と大学女子駅伝の2大大会の一つ、全日本大学女子駅伝対校選手権大会が宮城県・仙台市で行われ、立命館大学が9年ぶり11度目の優勝、名城大の連覇を7で止めた。立命館は2区・山本釉未(1年)、3区・村松灯(4年)が区間新記録の好走、最後は2位・大東文化大に追い上げられたが、アンカーの土屋舞琴(3年)が逃げ切り、2時間3分3秒の大会新記録をマークした。


実力のあるメンバーがそろった1区(6.6 ㎞)、立命館大の太田咲雪(2年)、前人未到の8連覇を狙う名城大の米澤奈々香(3年)、そして、大阪学院大の永長里緒(4年)が先頭集団を引っぱった。4㎞付近で振り落としが始まり先頭集団は7チームとなった。ここで名城大の米澤が遅れ始めた。

5.5㎞付近で立命館、大東文化、大阪学院の3チームのトップ争い、“女王”名城は15秒離された。残り300mでスパートをかけたのが大東文化大の野田真里耶(2年)、7月のホクレン・ディスタンス千歳大会10000mで33分06秒99と自己記録を更新すると、9月の日本インカレではさらに記録を縮める33分05秒34で2位に輝くなど成長著しい野田が21分11秒の区間新記録、トップでタスキリレーとなった。8連覇を狙う名城大は9位となった。

2区(4.0km)は2位の立命館のルーキー・山本釉未(1年)がすぐに大東文化に追いついた。8月のU20世界陸上女子5000m代表で6位だった山本はスピードを生かし、徐々に差を広げていった。圧巻の走りでトップに立つと12分41秒の区間新記録をマーク、2位の大東文化大に20秒の差をつけた。

3区(5.8km)、トップの立命館はキャプテン・村松灯(4年)が登場、ルーキーからタスキをもらうと2位・大東文化との差を23秒と広げた。5区でエース・不破聖衣来(4年)が待つ拓大はシード権ギリギリの8位でタスキをもらうと新井沙希(3年)が4.2㎞付近で6位に、名城大は石松愛朱加(3年)が巻き返して7位まで順位をあげてきた。立命館の村松は18分45で区間新記録、立命館は2区、3区で区間新の好走でトップを守った。

4区(4.8km)、2位・城西大とは1分4秒差をつけた立命館は池田悠音(1年)、初めての全日本の舞台でも落ち着いた走りを見せた。3㎞付近で7位でタスキを受けた名城大の瀬木彩花(2年)が4位まで順位をあげてきた。

エースがそろった5区(9.2km)、7年ぶりに第4中継所をトップでのタスキリレーとなった立命館は中地こころ(4年)、2位・城西大との差は57秒。3位・大東文化とは1分1秒。拓大は門脇奈穂(4年)が4位、トップと1分55秒差で不破聖衣来にタスキが渡った。

不破は最初の1㎞付近で順位を1つ落とすが、名城大の原田紗希(3年)と並走、最長区間で慌てずに自分のリズムでピッチを刻んでいった。全日本ラストランはラスト1㎞付近で名城大の原田を抜き返し5位に浮上した。

トップ争いは立命館は中地が逃げるが、5㎞で2位に上がった大東文化大のサラ・ワンジル(2年)が33秒差、そして、7㎞付近では22秒差となった。立命館の中地がトップを守り切りアンカーの土屋舞琴(3年)へ、大東文化のワンジルは19秒差の2位でタスキを渡した。

6区(7.6km)立命館は初の全日本でアンカーを任された土屋、2.5㎞付近で2位・大東文化に22秒差を少し差を広げ、落ち着いた走りを見せた。下り坂で一気にスピードをあげて5.4㎞付近でも差を広げた。

序盤でリードを広げて後半は粘りの走りを見せた名門の立命館大学は2時間3分3秒の大会新記録で2015年以来となる9年ぶりの過去最多となる11度目の優勝、名城大の連覇を7で止めた。


【第42回全日本大学女子駅伝対校選手権大会 上位10位】
優勝:立命館大
2位:大東文化大
3位:城西大
4位:名城大
5位:東北福祉大
6位:大阪学院大
7位:拓殖大
8位:筑波大
********シード権獲得
9位:日本体育大
10位:中央大

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