プロ野球ドラフト会議が24日、都内のホテルで行われ、ドラフト注目の右腕、千葉学芸高校・菊地ハルン投手(3年)が広島に5位で指名された。
菊地は今回のドラフトの支配下で最長身、2mの大型右腕で、小学校卒業時には身長176cm、中学校卒業時には192cmに到達していたという。パキスタン出身の父と日本人の母との間に生まれ、野球は4歳年上の兄から教わった。中学時代は全くの無名で、高校入学後、ひたむきに努力を積み重ねてドラフト候補にも挙がるほどの成長を遂げた。
運命のドラフト当日、「少し緊張してしているんですけど、楽しみが一番」と心境を語った菊地。学校には母・知恵子さん、兄・アレンさんもかけつけ、一緒に「菊地ハルン」の名前が呼ばれる瞬間を心待ちにしていた。
会議が始まると巨人がドラフト1位で花咲徳栄高・石塚裕惺内野手、日本ハムがドラフト2位で東海大相模高・藤田琉生投手を指名するなど、高校生候補たちが次々と名前を呼ばれるなか、菊地が不安そうな表情を浮かべる様子も。しかし、待ち続けること約1時間半、広島が5位で菊地を指名。名前を呼ばれた瞬間、家族と仲間の祝福を受け、ようやく笑顔が弾けた。
広島の帽子を被り、チームメイトたちから胴上げをされると、身長2m・体重110kgの身体が5回宙を舞った。菊地は照れ笑いを見せ、ここまで一緒に成長してきた仲間たちと喜びを分かちあった。
「ここまで来れたのは家族がいたから、これからも野球で恩が返せるよう頑張っていきたい」。家族への感謝の言葉を聞いた母・知恵子さんは「頑張って。みんなに感謝されるように」と厳しいプロの舞台に飛び込む息子にエールを送った。
■菊地ハルン(きくち・はるん)
2007年1月21日生まれ17歳。右投げ右打ち。千葉県市川市出身。200センチ、110キロ。父はパキスタン人、母は日本人。中学時代は佐倉シニアでプレー。
同じシニアでの同級生にプロ注目の花咲徳栄高・石塚裕惺などがいた。千葉学芸高校に入学後、1年夏の県大会からベンチ入り、公式戦では3年春からエースとして活躍。県大会後の練習試合で自身最速の149キロを計測。尊敬する選手は「大谷翔平選手」
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