10月25日のドラフト会議で、続投が決まった日本ハムの新庄剛志監督。2年連続最下位から今シーズンは2位までチームを大躍進させた新庄監督の素顔を、彼の高校時代のチームメイトであり、現在は西日本短期大学附属高校野球部監督を務める西村慎太郎氏が明かしました。
■「最高の指導者になると思った」高校時代に救われた新庄監督からのアドバイス
新庄監督とは高校時代にチームメイトだった西村監督。当時、打撃不振に陥っていた西村氏を救ったのは、新庄監督の何気ない一言でした。
「学校のソフトボール大会で打席に立っていたら、新庄が『いまの！いまの良かったよ！』と後ろから声をかけてきたんです。ソフトボール大会なので、力んでいなかったんです。リラックスしたフォームが良かったんでしょうね。自分の中で『このスイングか！』とすぐ理解しました」
新庄監督のアドバイスで打撃不振から抜け出せたという西村氏。新庄監督は当時から人をよく観察し、良いところを引き出す能力があったと語ります。
「彼は常に人を見ている。優しくて気配りの男。監督とか上司なら最高の指導者になると思いましたよ」
■「勘ピューター」じゃなく、観察力の「観ピューター」
1年目の“優勝を目指さない”宣言や、時には奇策とも言われる采配などで話題になった新庄監督。
しかし、西村氏は「彼のやっていることは全て理がある」と言います。
「今年は選手起用がバンバン当たりましたよね。最下位だった2年間は選手の性格を見極め、力を発揮できる材料を集めていたんでしょうね。よく“勘ピューター”なんて言われますけど、僕から言わせれば観察力の“観ピューター“ですよ」
新庄監督は高校時代から、守備位置を風や配球を考慮して調整し、さらに敬遠球を打つ練習までしていたといいます。
「打撃がいいから試合で勝負をしてもらえないんですよ。だから敬遠ぎみの球を打つ練習をしていたんです。それを知った時は”考えているなあ”と思いました。ノリでやっているように見えることも、実は全て考え抜いて行動しているんです」
“理”と“人柄”で日本ハムを導く新庄監督。4年目となる来シーズン、どんな野球をみせてくれるのか、期待が高まります。
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