24日に行われるプロ野球ドラフト会議。高校進学後に投手に転向し、わずか2年半で関東一高(東京)を夏の甲子園準優勝に導いた坂井遼(18)も、プロ注目の投手の1人だ。最速151キロのストレートが持ち味で、今年9月に行われたU-18アジア選手権では日本代表にも選ばれた本格派右腕だ。

小学5年生の時に野球を始めた坂井。母子家庭だったこともあり、小学生の時の自主練習では、母がキャッチボール相手やバッティングのトス上げを務めてくれたという。また、母は複数の仕事を掛け持ちして、坂井の野球を支えた。「母がいなかったら野球は出来なかった。お金がかかるスポーツなので、感謝しかない」と振り返る坂井は、中学の卒業式で母に宛てた手紙で「甲子園に連れていくことと、プロ野球選手になること」を誓った。

一方で、自身の過去を「素行が悪かった」と苦笑いしながら振り返る。中学時代は練習をさぼったり、学校を仮病で休んだこともあったという。高校入学後は米澤貴光監督の指導もあり野球に真剣に取り組むようになった。「自分の為に色んな人が動いてくれた。感謝しかない」と話す。

「チームみんなの力で夏の甲子園は準優勝できた。これ以上のチャンスはない」と感じ、今回プロ志望届を提出した坂井。実際に複数の球団から調査書が届いたが「まだ名前が呼ばれてないので、天狗にならず謙虚にいきたい」。気を引き締めて指名を待つ。

■坂井遼(さかい・はる)
2006年5月8日生。178cm78kg。右投右打。千葉県富里市出身。富里小5年生の時に富里リトルスターズで野球を始める。富里中時代は江戸川南ボーイズに所属。今年9月のU18アジア選手権では3試合に登板し、日本の準優勝に貢献。特技はけん玉。

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