あす24日のプロ野球ドラフト会議に向けてスペシャリストに話を聞きました。全国各地のドラフト候補のピッチャーの球を、実際に受けて取材する、通称「流しのブルペンキャッチャー」、スポーツライターの 安倍昌彦 さんです。
長年、アマチュア球界の取材を続ける安倍さんが今のカープに必要な、掘り出しモノの選手を教えてくれました!
Q. ことしのドラフト、豊作なのは投手? 野手?
安倍「やっぱりピッチャーですね。ピッチャーだと思います。バッターがほしい、打線を強化したい球団は大変かもしれない」
それでも野手の補強が必要といわれるカープ。安倍さんに高く評価する野手を聞きました。
安倍「(慶応大の)清原選手は掘り出し物というか、ネームバリューだけなら大スター。この選手はある意味、天才だと思う。中学と高校はバレーボールとアメリカンフットボール。大学で初めて硬式野球をやって、3年半で慶応大学の4番を打っている。12球団イチの6番バッターになってくれないかな。勝負強さもある」
大学生だけではなく、高校生の名前も。
安倍「(豊川高の)モイセエフ・ニキータ。お父さんがロシア人で、お母さんが日本人。この選手のバッティングは日本人じゃまねできない。彼はプレーしているときの表情がすごくいい。打ち損じたときもすごく明るい顔で帰ってくる。明るい顔でものすごく悔しがる。その外向きのエネルギーは見ている人の感動を誘う。プロ向きのキャラクターを持った選手だと思う」
補強ポイントはやはり「強打の野手」かと思われましたが、安倍さんが最も重要だと語ったのは、意外なポイントでした。
安部「(ことしのカープは)僅差の試合が多かった。得点力がないので。スタメンの選手が9回までずっと出ていないと、いつ同点にされるか、逆転されるか分からないという展開なので、選手を代えられない。試合後半を肩代わりしてあげられるようなスーパーサブの選手、層を厚くする選手が必要」
そこでイチオシしたのが、ベテランの域に差し掛かった赤忍者・菊池涼介 に負けず劣らずの能力をもっているという、即戦力野手でした!
安倍「ヤマハの宮崎竜成。右投げ左打ちのガッツの塊で、ずんぐりむっくりに見えるが、動きがすごく早い。瞬発力があるが、打球のそばでは小足で素早く処理する。非常に能力の高いメカニズムを持ったセカンド。(菊池と)力量差の少ない選手がもう一人いて、菊池選手を6回・7回でベンチで休ませてあげられるような選手がいればなあとずっと思っていた。4位くらいで取れるんじゃないですかね。結果として地味なドラフトになるかもしれないが、来年になると、それがじわじわ効いてくるのは間違いない」
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