■第36回出雲全日本大学選抜駅伝(14日、出雲大社正面鳥居前~出雲ドーム前、6区間45.1キロ)

「出雲駅伝」「全日本大学駅伝」「箱根駅伝」の学生三大駅伝の一つ、出雲駅伝が14日、行われ国学院大学が2時間9分24秒で2019年以来、2度目の優勝。学生駅伝初戦で好スタートを切った。

今年の箱根駅伝を制した青山学院大学、箱根駅伝で3位に入り成長著しい城西大学、3連覇のかかる駒澤大学、今年2月の大阪マラソンで初マラソン日本最高&マラソン日本学生記録の2時間6分18秒で優勝、来年の東京2025世界陸上マラソン代表の参加標準記録もクリアしているエース平林清澄(4年)を擁する国学院大などが今季初戦で激突。全21チームがそろった。

「スピード駅伝」と言われる出雲路、気温28.4℃、湿度46%と気温が高くなった。レースのリズムを作る1区(8㎞)、駒澤大のルーキー桑田駿介(1年)は先頭集団、青山学院大のキャプテン・鶴川正也(4年)は中団でレース展開となった。暑さもあってレースは3㎞までスローペース、4㎞までの1㎞でペースが上がったが有力校はしっかりついていった。

後半勝負となった1区、残り1.5㎞で先頭にたったのがアイビーリーグ選抜、それに国学院の青木瑠郁(3年)、青学の鶴川、そして、ルーキー桑田もついていった。残り400mで飛び出したのが青学の鶴川、最後は帽子を投げ捨てトップでタスキを渡した。

最短距離となる2区(5.8km)、2位と8秒差でタスキを繋いだ青学は野村昭夢(4年)は前半はトップをキープ、その青学を追って上がってきたのが1区で10位だった創価大、吉田響(4年)が8人抜きで一気に2位まで上がってきた。そして、4㎞で青学・野村を捉えて創価大の吉田響がトップに立った。青学の野村は付いていくことが出来ず、アイビーリーグ選抜にも抜かれて3位に落ちた。創価大の吉田響は9人抜きで区間賞を獲得、トップでタスキを繋いだ。

3区(8.5km)、トップの創価大は スティーブン・ムチーニ(2年)から当日エントリー変更となった山口翔輝(1年)、青学は20秒差を追って黒田朝日(3年)がスタートした。3㎞付近で創価大を追う2位集団に青学・駒澤・大東文化・国学院・アイビーリーグ選抜と5チームが集団となった。

そして、4.2㎞で青学、駒澤、国学院が創価大を捉えてトップ集団が4チームとなった。5.4㎞で創価大の1年生、山口が遅れ始めた。6.5㎞で国学院の辻原輝(2年)が遅れて、トップ争いは青学の黒田、駒澤の山川拓馬(3年)となった。残り500mで青学の黒田が先頭に立ち、青学が逆転し、トップでタスキを渡した。2位は駒澤、その差はわずか4秒、3位は国学院で20秒差。

4区(6.2km)、トップの青学は今年の箱根駅伝10区、復路のアンカーを任された宇田川瞬矢(3年)、追う駒澤は去年も出雲駅伝で4区を走り2位だった伊藤蒼唯(3年)。4㎞付近で駒澤の伊藤が追いつき、前に出た。5㎞付近で青学の宇田川が付いていけず、徐々に差が開いていった。4区では駒澤がトップ、5秒差で2位・青学、9秒差で3位・国学院と大混戦となった。

5区(6.4km)、青学は今年の箱根山登りで区間新をマークした若林宏樹(4年)が駒澤の島子公佑(2年)に追いつきトップに並んだ。しかし、5.2㎞付近で国学院の上原琉翔(3年)がトップに立ち、青学・若林はこのスピードについていけなかった。残り500mで国学院の上原がスパートし、トップでアンカーの“絶対的エース”の平林清澄(4年)にタスキを渡した。4秒差の2位に駒澤、24秒差の3位に青学となった。

最長となる6区(10.2km)、優勝候補と言われた3チームのアンカー勝負となった。トップの国学院は今年2月の大阪マラソンで初マラソン日本最高&マラソン日本学生記録の2時間6分18秒で優勝した平林、2位の駒澤はキャプテン・篠原倖太朗(4年)、そして、3位の青学は太田蒼生(4年)。最初の2㎞までは国学院の平林と駒澤の篠原が並走する形となった。

4.5㎞付近で国学院の平林は揺さぶりをかけて駒澤・篠原の体力を削っていった。そして5.7㎞付近で一気に平林が勝負を仕掛けて後ろを確認しながら差を広げていった。最後まで平林は落ち着いた走りで国学院が逆転優勝、2019年以来、2度目の優勝を果たした。

【第36回出雲全日本大学選抜駅伝 上位10位】

優勝:国学院大学
2位:駒澤大学
3位:青山学院大学
4位:創価大学
5位:アイビーリーグ選抜
6位:早稲田大学
7位:城西大学
8位:帝京大学
9位:法政大学
10位:大東文化大学

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