4連敗で4位が確定した広島カープは、レギュラーシーズンは残り2試合(10月3日)。神宮でのヤクルト戦は、今シーズン最後のビジターゲームでした。

ビジター球場で球団ワーストタイとなる12連敗中のカープ。それでもレフトスタンドを赤く染めた神宮のファンに笑顔を届けようと1回。1アウトから2番の 野間峻祥 が追い込まれながらも野間らしく逆方向へヒットを放ちます。

2アウト・二塁となって4番の 坂倉将吾 が、うまく変化球をとらえてライト前へ。前日のホームランに続き4番として打点をマークし、カープが先制します。

先発は、チームトップの防御率1.85の 大瀬良大地 でした。1回ウラ、セリーグ打率トップのサンタナに打ち返されますが、レフトの田村。7試合連続スタメンの若鯉が真っ赤なファンの目の前でみごとなダイビングキャッチを見せます。

その田村は、2回の最初の打席、当たりが高いバウンドとなると一塁へヘッドスライディング。得点にはつながりませんでしたが、勝利への執念を見せます。

1点リードの4回。大瀬良は、ランナー2人を置いた場面で2アウトから7番・中村悠平 に同点タイムリーを許し、4回1失点で交代。今シーズンは防御率1点台ながら6勝止まりとなりました。

大瀬良大地(6勝6敗 防御率1.86)
4回 球数83 被安打4 奪三振4 失点1

そのウラ、2年目の 長谷部銀次 がマウンドヘ。プロ5試合目にして初めて同点というしびれる場面での登板でしたが、2イニングを無失点に抑え、プロ初ホールドをマークしました。

8回は、リリーフで10勝を挙げている 島内颯太郎 。栗林良吏 に次ぐ57試合を投げている右腕は、1回を無失点に抑えました。

直後の9回表、先頭の野間が規定打席まであと1打席と迫る中、レフトへのツーベースを放ち、チャンスを作ります。

その後、1アウト・満塁となり、6番・田村。鋭いライナーがライトの右へ。ことしは初の開幕スタメンをつかむも、苦しんだ3年目の田村。実に4月11日以来となるタイムリーが生まれ、2点を奪い、勝ち越します。

さらに2アウト・満塁で途中からマスクをかぶる、ヤクルト戦に強い(打率.368) 石原貴規 。フルカウントからの6球目をセンターへはじき返し、さらに2点を追加します。

終盤に意地を見せたカープが5対2で勝利し、4番手の島内がチームトップに並ぶ11勝目をマーク。そして敵地でのラストゲームを白星で飾り、ビジターでの連敗を12でストップしました。

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小宅世人 アナウンサー
残すは、あす5日のホームゲームだけとなりました広島カープ。野村祐輔 投手の引退セレモニーも行われます。5日のシーズン最終戦、勝って終われるか注目です。

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