ラグビー元日本代表の田中史朗（39、NECグリーンロケッツ東葛）が24日、都内で会見を開き、今シーズン限りでの現役引退を発表した。田中は涙を目にため「17年間という長い現役生活でしたが最高に幸せな時間でした」と会見冒頭で話した。

田中は身長166cmと小柄ながら身体の大きな選手に立ち向かい、ワールドカップには3回（2011、2015、2019）選出。日本代表として75試合に出場し、チームの精神的支柱となった。日本人初のスーパーラグビー選手。今季はリーグ戦に3試合出場したのみ。

田中は「この小さな体でここまでプレーできたこと、日本代表としてワールドカップに出て新しい日本の歴史を築けたことは私の誇りです」と振り返り、「たくさんのチームメイト、チーム関係者、メディアの方々、そしてファンの皆様、何より家族のサポートがあってここまで続けてこられました。本当に感謝しています」と語った。

そして引退に至った理由に「日本代表が終わってから、何年もプレーさせていただいてたんですけど、体がきついというのがまず一つ。そして下からもすごくいいプレイヤーが出てきているというのも悲しくもあり、うれしくもあった現状」と日本ラグビーのレベルアップをあげた。

今後はNECグリーンロケッツ統括アカデミーのコーチとして、ラグビーの普及活動を続けていくという。そして「将来的には日本代表のヘッドコーチをやってみたいと考えています」と代表監督への意欲を見せた。

さらに会見の最後ではともに代表でプレーした松島幸太朗と松田力也がサプライズで登場し、ここまでこらえていた田中は涙があふれた。

■田中史朗（たなか・ふみあき）
1985年1月3日生まれ、39歳。身長166cm、体重75kg。京都府出身、伏見工業高～京都産業大。

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