25日、茨城県阿見町の二所ノ関部屋で大関昇進伝達式が行われた。新大関となった大の里は口上で「謹んで申し上げます。大関の地位を汚さぬよう唯一無二の力士を目指し相撲道に精進します」と決意を述べた。
大の里は秋場所で優勝し、初土俵から所要9場所と昭和以降最速で大関昇進を果たした。あまりの出世の早さに髪の伸びが追い付かず、大銀杏が結えないまま“ちょんまげ”姿での伝達式となった。石川県出身力士の大関昇進は、出島以来25年ぶりだ。
口上で語られた“唯一無二”に込めた思いについて大の里は、「もともと父親が“唯一無二になってくれ”ということを言っていて、父親の思いを込めてこの言葉になりました」と話した。息子の晴れ舞台に駆け付けた父・知幸さんは、「びっくりしました。あの言葉が出てきたときは本当に鳥肌が立ちました。ちょっと伝えたりはしていましたけど、まさかこの場で言うなんて思ってもみませんでした」と喜びを語った。
大の里が相撲を始めたきっかけは、社会人大会で全国制覇を果たしたこともある相撲経験者の父・知幸さんだ。2017年、親子でTBSの「炎の体育会TV」に出演した際、知幸さんは「他に類を見ない唯一無二の力士になってほしい」と話していた。
大の里は、この言葉を胸に厳しい稽古に励み、大学時代には2年連続でアマチュア横綱に輝いた。その時のインタビューでも「唯一無二で、誰からも尊敬される誰からも憧れられるお相撲さんになりたい」と笑顔で話していた。
今後の抱負について、「他に類を見ない、もうこのような人は現れないくらいのお相撲さんになりたい。まだここで終わりじゃないことだけを考えて、上へ上へということを自分のモットーにして頑張っていきたい」と話した大の里。父からもらった「唯一無二」の言葉を胸に次は横綱を目指す。
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