去年、日本シリーズで阪神ベンチに飾られていた、あるお寺が贈った縁起物の「張り子の虎」。今年も連覇を目指す阪神ベンチには新たな虎が置かれていたのですが、その虎に悲劇が…一体、何があったのでしょうか。
奈良県平群町にある、信貴山朝護孫子寺。ここは、古くから「虎の寺」として親しまれていて、多くの阪神ファンも必勝祈願に訪れます。阪神の虎がデザインされた御朱印帳や、「張り子の虎」が人気です。
しかし、案内された部屋で目にしたのは…
【信貴山朝護孫子寺 鈴木貴晶管長】「私もまさかこの位置に当たるというのがちょっと考えられない。見るも無残ですけど」
バラバラになった「張り子の虎」。一体何があったのでしょうか。
■阪神ベンチの「張り子の虎」をファウルボールが直撃
悲劇が起きたのは、今月10日、甲子園球場で行われた広島戦。4回の広島の攻撃で、選手が打ったファウルボールが阪神ベンチへ飛び込み、置かれていた「張り子の虎」を直撃したのです。
鈴木管長は大の阪神ファンで、去年も岡田阪神の優勝を祈願し、「ARE(アレ)」「日本一」とお腹に書いた「張り子の虎」を送りました。
その「張り子の虎」は日本シリーズでもベンチに置かれ、阪神は見事38年ぶりの日本一に輝きました。
そして、今年も連覇を目指す阪神に優勝を意味する「アレ」と「連覇」を掛けた、「アレンパ」と書いた「張り子の虎」を送ったのですが…
■バラバラになっても「アレンパ」と書かれた足だけは無事
【信貴山朝護孫子寺 鈴木貴晶管長】「ここに当たりまして。そのまま落ちて、ただ不思議なことに足が全部折れたんですけど、『アレンパ』という足だけが残った」
なんと、バラバラになったにもかかわらず、「アレンパ」と書かれた足だけは無事でした。
■阪神「アレンパ」へ 再び願い込めて「虎」を贈る
鈴木管長は、砕け散ったのは早めの“厄落とし”だと前向きに捉え、すぐに新しい虎を用意。「アレンパ」とチームが無事にシーズンを走り切れるよう願い、再び祈祷を行いました。
【信貴山朝護孫子寺 鈴木貴晶管長】「今回は(虎のお腹に)もう一文字で『勝』。それしかない。相手さまに勝つだけじゃなしに、自分自身との戦いもあるということで、自身にも勝つと」
(Qしっかりと祈願されているということですね)
【信貴山朝護孫子寺 鈴木貴晶管長】「(張り子の虎が)『よっしゃ、よっしゃ』と首振ってますから、『わかった、わかった』とおっしゃっておられます」
新しい「張り子の虎」は、26日のヤクルト戦までには球団に贈られるということです。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年4月23日放送)
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