9月に入って、苦しい戦いが続く広島カープは、Aクラスのラインを行ったり来たり…。20日(金)からの試合でも順位が目まぐるしく変わりました。

9月20日(金)広島 vs. 巨人(マツダスタジアム)

前回の対戦でくやしい3連敗を喫した巨人との2連戦。初戦の先発は自身、2連敗中の 大瀬良大地 。3回、2アウトから 岡本和真 のホームランなどで4点の先制を許します。

反撃したい打線は4回、秋山翔吾・矢野雅哉 の連打でチャンスを作り、9月・復調の 小園海斗 。タイムリーヒットで1点を返します。

さらに満塁とし、ホームランが出れば逆転の場面でバッターは末包昇大 でしたが、空振り三振。巨人相手に4連敗。7月11日以来のBクラス、4位に転落しました。(広島 2-8 巨人)

9月21日(土)広島 vs. 巨人(マツダスタジアム)

試合前、新井貴浩 監督から熱血指導を受けるのは、月間打率.167と絶不調の末包。同じ右の長距離砲だった新井監督の指導で強打復活に期待が高まります。

Aクラス再浮上を目指すカープは、この日も3点を追いかける苦しい展開になりますが、8回にドラマが待っていました。まずは先頭の23歳・林晃汰 が1軍昇格後、2試合連続となるヒットを放つと、2アウトから25歳の矢野もヒット。

若手が必死に作ったチャンスに36歳、日米通算1782安打の秋山。頼りになるベテランの2打席連続タイムリーで2点差に迫ります。

さらにランナー三塁・二塁、一打同点の場面で4番・小園。自身、9月に入って10本目のタイムリーヒット。しかも雨で滑るように跳ねた打球は、巨人・浅野翔吾 のエラーも誘い、二塁ランナーも生還。同点に追いつきます。

しかし、勝つためにはもう1点。2アウト・三塁・一塁で、“悩める大砲”・末包。ホームランでも、会心の当たりでもありませんでしたが、魂を込めたどん詰まりの一打でついに勝ち越しに成功。マツダスタジアムは大歓声に包まれます。

そして、迎えた9回、マウンドには守護神・栗林良吏 。悪夢の6失点を喫した9月11日の巨人戦以来の登板でしたが、まずは先頭バッターの打球にすばらしい反応を見せます。

最後は変化球で空振り三振。悪夢を振り払う自己最多の38セーブ目で、チームは連敗を4でストップ。再び3位に浮上しました。(広島 5-4 巨人)

9月22日(月・休)中日 vs. 広島(バンテリンドーム)

名古屋に移動し、ナイターで行われた中日戦。デーゲームでDeNAが勝ったため、カープが勝てば3位キープ。負ければ4位転落です。

気合が入るのは、当然の試合で1回、8月23日以来となる1番に入った 野間峻祥 が出塁すると、矢野雅哉 が送って、4番・小園。鮮やかな攻撃で先制に成功します。

先発は自身、3度目の2けた勝利を挙げている 森下暢仁 でしたが、同点とされ、迎えた5回、2アウト・ランナー三塁。カットボールをしぶとくライトまで転がされて勝ち越しを許します。

それでも6回、矢野が、いつも通り粘って…、いや、いつも以上に粘っている! なんと17球のファウルを含むプロ野球新記録の22球を投げさせて、フォアボールを選びます。超ド級の粘りで勝利への執念を見せますが、この試合では実を結ぶことなく、9月、15敗目。カープ、再び、4位に転落です。(中日 2-1 広島)

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