スポーツ界史上最高額の「10年総額 約1015億円」でドジャースへ移籍した大谷翔平選手(30)。その活躍は、日本の“就活”にも影響を与えています。

スタジアムの看板料金が10倍に!

ドジャーズの大谷翔平選手は2023年にひじの手術を受け、移籍後初シーズンは二刀流を封印。打者に専念しながら、次々と新記録を打ち出しています。
4月4日(日本時間)のホームラン第1号を皮切りに、9月12日には自身の記録を塗り替え47本に。
さらに8月頭にシーズン30個目の盗塁を決め、日本人初の「30HR-30盗塁」を達成すると、20日後には史上6人目となる「40-40」を最速で達成。
9月には47-48まで記録を伸ばし、前人未踏の「50-50」が目前に迫っています。(※日本時間9月15日時点)

そんな大谷選手の大活躍で増えているのが「球場に看板を出す日本企業」です。
看板契約を取り仕切る仕掛け人は「色んな会社がこぞって買い求めている」と話します。

『ディプロマット スポーツアンドエンターテイメント』堀公也さん:
「春先には5〜6社が契約を決定していたのが、9月現在で12〜13社と倍増した」

さらにスポンサー料も10倍に!「エンゼルスにいた時は数千万円から1億円の間。
ドジャースに移ってからは数億円から十数億円」になったとのこと。

大谷選手の活躍で「就活生」にも異変

破格の金額で契約した日本の企業は、どんな会社なのでしょうか?
初めてスポンサーになったという『日本管材センター』。配管などの建設機材を
扱う会社ですが、契約金の額に“冷や汗”をかくこともあったといいます。

『日本管材センター』関根章人社長:
「ドルで契約していますので、円がどんどん安くなっていったシーズン中盤あたりは、正直、冷や汗をかきながらレートを見守っていました

しかし、看板効果は絶大!
シーズン前のオープン戦で、バックネット下の「kanzai」と書かれた看板の前で移籍第1号ホームランが飛び出すと、何度も映った看板がSNSで大バズり。ホームページへのアクセスが殺到し、就職活動に来る学生にまで大きな変化があったといいます。

『日本管材センター』関根章人社長:
「今までは、内定を一つ増やす目的で来る学生もいたけど、2024年は当社を目指す学生の数が増えた

敵チームも“ほくほく”に安住アナ負けじと“営業”

ドジャースタジアムのスポンサー枠完売後は、“ドジャース戦限定”での相手チームとのスポンサー契約も好調。ちなみに料金は「ドジャーズの1/10~1/20の予算」とのこと。

大谷選手が「43-43」を達成したダイヤモンドバックスのスタジアムにも、バックネット下に日本企業の看板が…

『ダイヤモンドバックス』CEO デリック・ホールさん:
「ドジャースとの4連戦では、4試合で19万人もの観客が来てくれた。これは過去26年で2番目に多い記録。しかも2024年は日本の企業13社がスポンサーになってくれた。チームとしては大谷と対戦したくはないが、彼は球界全体を盛り上げてくれる存在。感謝している」

大谷効果に大喜びのダイヤモンドバックスCEOの様子に、安住紳一郎アナは「ほくほくでしたね」と話し、すかさず「一応TBSテレビ・TBSラジオも魅力的な広告枠をたくさんご用意していますので、どうぞご用命の際はお近くの営業職まで」とペコリ。しっかり“営業”しスタジオを笑わせた。

50-50達成は「異次元の世界」

大谷選手が【50本HR】を達成すれば、移籍1年目で球団記録の49本を塗り替えることになる。メジャーリーグを50年以上取材してきた福島良一さんは「日本人選手が50HRを達成する日なんて思いもしなかった」と興奮気味に話した。

さらに、【50盗塁】については、「大谷選手のように大きな体格の人が、こんなに走るのは今まで見たことがない」と福島さん。実際に、これまで年間50本以上ホームランを打った選手の盗塁数は最高で24個だ。

▼1955年 ウィリー・メイズ⇒51HR&24盗塁
▼2007年 アレックス・ロドリゲス⇒54HR&24盗塁

メジャーリーグ評論家 福島さん:
「いかに大谷さんがスゴいか。メジャーではパワーとスピードを兼ね備えた“エリートの勲章”として、30-30があるけど、 50-50になると本当に“異次元の世界”!永遠不滅の記録になるだろうし、3度目のMVP獲得も間違いない!」

ナゼ?大谷選手「盗塁激増」3つの理由

大谷選手の2024年シーズンの打撃成績を見てみると、「HR」「打点」「盗塁」で自身の記録を更新中。(※日本時間9月15日時点)
▼【HR】2021年「46」⇒2024年「47」
▼【打点】2021年「100」⇒2024年「104」
▼【盗塁】2021年「26」⇒2024年「48」

中でも「盗塁」が飛躍的に伸びていて、その理由を福島さんは3つあげた。

▼1つは、2023年から変更された「新ルール」
⇒ベースが15インチ(約38cm)から18インチ(約46cm)に拡大し、塁間が約11cm短縮
⇒ピッチャーが、15秒以内(ランナーなし)・18秒以内(ランナーあり)に投球しなければならないピッチクロックの導入で、「ランナーへの意識がおろそかになった」
⇒けん制球を2球までに制限
こうしたルール変更で、メジャー全体でも4割盗塁数が増えているとのこと。

▼2つ目は、「走塁改革」
大谷選手は、2月のキャンプから「高い成功率を求めて」研究を重ね、それにより盗塁成功率が90%以上に。

▼3つ目は、「GoGo BASEBALL」
ドジャースの野球は1960年代に、とにかくGoGo走れ走れ!の野球で一世を風靡。その伝統が今も残っていて、大谷選手は6月以降「1番バッター」に定着して韋駄天ぶりを大いに発揮しているとのこと。

9月30日まで、残り14試合。(※日本時間9月15日時点)50-50の達成について福島さんは、18日からのマーリンズとの3連戦に注目。「マーリンズのローンデポパークは2023年のWBCで日本が世界一になった球場」なので、また歴史的シーンが見られるのではと期待を寄せた。

(THE TIME,2024年9月16日放送より)

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