■パリパラリンピック 自転車競技・女子個人ロードレース(C1-3)決勝(日本時間7日、クリシー・ス・ボワ)

東京パラでロード2冠の杉浦佳子(53、総合メディカル)が1時間38分48秒の1位でフィニッシュし、同種目2大会連続金メダルの快挙を達成した。

前回大会で日本人最高齢での金メダリストとなった杉浦は、自身の持つ記録を見事パリで更新した。さらに今大会日本は金13個目で東京大会に並んだ。

レースは15人で行われ、56.8kmのコースを走り、杉浦は1周目(14.2km)のポイントで6人の先頭集団の中に。中盤も6人で先頭争いを繰り広げ、ラスト1周へ。終盤は4人に絞られ、ゴール手前では3人でのデッドヒート。杉浦は最後の力を振り絞り、わずかに前に出て逃げ切り、3人同タイムも1着でゴール。

今大会トラック種目にも出場し、8月29日の3000m個人追い抜きでは予選5位で敗退。31日の500mタイムトライアルでは予選7位で6人で行われる決勝には惜しくも進めず。4日のロード「タイムトライアル」では6位入賞。そしてこの日、最終種目となったロードレースで見事金メダルを獲得した。

杉浦は2016年の自転車レースで落車し、頭蓋骨骨折、脳挫傷、外傷性くも膜下出血などの大けがを負い、高次脳機能障がいが残った。それでも事故の1年後にはパラサイクリングを始め、2021年東京パラに初出場し、「ロードタイムトライアル」と「ロードレース」の2種目で金メダルを獲得。当時50歳で日本人最年長の金メダリストとなった。

■杉浦佳子(すぎうら・けいこ)
1970年12月26日生まれ、53歳。静岡県掛川市出身。北里大学薬学部卒。2017年、パラサイクリング世界選手権ロードレース部門で優勝。18年にはワールドカップ全戦で優勝。21年、東京パラリンピックで“ロード2冠”を達成した。

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