上位14チームにパリ五輪出場権が与えられる世界リレー(日本時間5月5日〜6日、バハマ)に向け20日、男女の4×100mリレー日本代表チームが都内で合宿の様子を公開した。バトンの精度をあげ、パリ五輪出場権獲得を狙う。
今回男子は新メンバー3人を迎えフレッシュな顔ぶれとなった。世界陸上で2大会連続100m入賞のエース・サニブラウン アブデルハキーム(25、東レ)はアメリカで調整中のため、今回の合宿は不参加。今日は最年長・上山紘輝(24、住友電工)と最年少・栁田大輝(20、東洋大)が話の中心となり、時折笑顔を見せながらの練習となった。
バトン練習が始まるとコーチ陣から新メンバー木梨嘉紀(22、筑波大)、山本匠真(21、広島大)、三輪颯太(21、慶應義塾大)に日本伝統の「アンダーハンドパス」を細かく伝授。約80mのウォーミングアップではバトンを落としてしまうシーンもあったが、渡す側、受け手側の手の位置など入念に確認し2本目には修正、綺麗にバトンが渡った。
各区間のバトン渡しを行う本練習では内側に走者を置き、本番を想定した形に。東京五輪の決勝では、日本のひとつ内側レーンにいた体格の大きい走者の上半身がレーンからはみ出ており、日本はわずかに迂回する様なロスが生まれバトンは渡らなかった。当時とメンバーは変わっているが、過去の経験を継承し伝統のバトンパスに磨きをかけている日本チームの姿があった。
土江寛裕チームリーダー(49)は走順について「1走がですね、若い2人ですね、木梨くんと山本くんのどちらか、2走に柳田、3走に上山、4走がサニブラウンですね」と話し、サニブラウンの合流が現地になることを説明した。さらに目標を「タイムであったりとかっていうところは考えてないですが、最終的にやっぱりパリ(五輪)では東京(五輪)で取れなかった金メダルっていうところが目標になってくると思います」と自信を見せた。
チーム最年少で2走を任された栁田は「自分で言うのもあれかなと思いますけど、代表での経験は少なからずあるので、新しいメンバーとも情報を共有して、少しでも良いバトンワークができればいいかなというふうに思ってます」と世界の大舞台を経験しているだけに余裕がうかがえた。また2走に強豪選手が集まることも予想され「好きな2走をやらせていただけるっていうのは本当にありがたいことなので。自分の仕事を全うしたい」と20歳のリレー侍は気合が入る。
男子チームは27日にアメリカで一戦出場した後、開催国バハマに入る予定。日本は五輪10大会連続出場がかかっており、日本の伝統を繋ぐ一戦となる。
【日本代表一覧】
◆男子4×100mリレー
サニブラウン アブデルハキーム(25、東レ)
栁田大輝(20、東洋大)
上山紘輝(24、住友電工)
木梨嘉紀(22、筑波大)
山本匠真(21、広島大)
三輪颯太(21、慶應義塾大)
◆女子4×100mリレー
鶴田玲美(27、南九州ファミリーマート)
君嶋愛梨沙(28、土木管理総合)
三浦愛華(22、愛媛競技力本部)
山形愛羽(18、福岡大)
青野朱李(22、NDソフト)
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