プロバスケットプレーヤーやプロ野球選手にカスタムスニーカーを提供する、沖縄県出身のカスタムデザイナー「ZO」。本名、外間拓蔵さん。細かい技で世界で唯一のスニーカーを仕上げるその技術に迫ったー
▽カスタムデザイナーZOさん(外間拓蔵さん)
「靴って基本、上から見る角度なので、見え方的にどういう見え方になるのかを勉強というか」
「目の前にあったこの靴が遠い海を越えて、多くの人が会場にいる多くの人の目の前で履かれている感覚が、やっぱり毎度毎度不思議な感覚がすごくありますね」
2020年以降、自身のSNSに作品をアップしはじめた外間拓蔵さん。すると、県内外にとどまらず海外からも多くの反響があった。
ユニークなデザインと鮮やかな色使いで描かれる力強いプレーヤーの姿。
今では各ジャンルのプロアスリートからも依頼があり、実際に試合で身につけるシューズのデザインなどを行っている。
特に今年、大きな話題となったのが、歴代でも屈指のスリーポイントシューターとして知られる元NBAのスーパースター、レイ・アレンさんへのスニーカー提供だった。
▽カスタムデザイナーZOさん(外間拓蔵さん)
「NBAジャパンから最初にお声がけしていただいたんですけど、僕の活動を応援したいという意味も含めて、カスタムプレゼントを提供したらどうかという、お話を頂いて。ご本人が直接目の前にいるのは不思議な感覚で、緊張と、カスタムをしたことを伝えるだけしか考えてなかったですね」
もともと外間さんは、小学校5年生の時から兄の影響でバスケットボールを始めたバスケ少年。
高校でも全国大会出場を目指す強豪校に進んだが、3年間レギュラーになることはできなかった。
それでも何かバスケットに関わる仕事がしたいと、高校卒業後は海外留学などを経験。そこで、幼いころから得意だったアートをバスケットボールの世界に活かせないかと。今の活動を始めていったという。
今でも仕事の休憩時間には近くの公園に足を運びボールをリングへ投じる毎日。バスケットボールへの情熱は、冷めることがない。
▽カスタムデザイナーZOさん(外間拓蔵さん)
「好きなバスケットでリフレッシュしたり、公園で子どもたちと一緒にバスケして、僕みたいな外部みたいなポジションも、1つのバスケットのエンターテイメントとして何か1つでもやっていることを楽しむということを一緒に共有出来たらなと思います」
スニーカーやユニフォームの限られたスペースをキャンバスとして、自分自身のイメージをデザイン。その後、手作業で、1つひとつの色を塗り込んでいく。これまでに外間さんが手がけた作品は300以上もある。
今回特別に、RBCの新キャラクター「あーるびーしーさー」をデザインしたスニーカー制作を依頼したところ…
まずパソコンで脳内のイメージを次々と具現化していくZOさん。10分とかからず、あっという間に見本が出来上がった。
ーどうやって瞬時にデザインできる?
▽カスタムデザイナーZOさん(外間拓蔵さん)
「もう、慣れ…(笑)。一応、色のデザインって、3色くらいがちょうどいいって言われていて、あまり使いすぎるとごちゃごちゃになっちゃうので」
その後、実際のスニーカーにキャラクターを描き、色を付けていく…
▽カスタムデザイナーZOさん(外間拓蔵さん)
「箱を開けた瞬間のその人の表情や、喜ぶ瞬間にやりがいを感じる。バスケットのプレーを教える方はたくさんいると思いますし、それは僕の仕事ではないと思っていて、ワークショップなどで少しずつではありますけど、色々な人に絵を描く楽しさを伝えていきたいなと思っています」
バスケットボールへの思いを筆に乗せスニーカーに描くZOさんの作品は、スポーツにまた新たな彩りを加えていくー
<記者MEMO>
実際に、デザインいただいたシューズがこちらです。今後は那覇などで自身のお店を持ちたいと話しているZOさん。ワークショップなどでカスタムの世界を広めたいと話していました。
(取材:片野達朗)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。