■パリオリンピック™ レスリング男子フリー57キロ級 決勝(10日、シャンドマルス・アリーナ)

レスリング男子フリー57キロ級の決勝が行われて、樋口黎(28、ミキハウス)がS.リー(25、アメリカ)に勝利し、金メダルを獲得、これで日本勢は4日連続の金メダルとなった。男子フリー57キロ級では1984年ロサンゼルス五輪の富山英明以来、40年ぶりの金メダルとなった。

リオ五輪銀メダリストの樋口は、8年ぶりの五輪初戦となった準々決勝では積極的な攻撃を見せて3分23秒、テクニカルスペリオリティ勝ち。準決勝では2023年U23の世界王者、A.アマン(21、インド)に投げ技を決めるなど第1ピリオド、2分14秒で2試合連続のテクニカルスペリオリティ勝ちで決勝進出を決めた。

決勝はパンアメリカン選手権優勝のS.リー(25、アメリカ)と対戦。8年前のリオ五輪を超える金メダルへ。樋口は開始からタックルを狙うが、相手も警戒していてかわされてしまいます。第1ピリオド残り45秒、相手のタックルをかわしたが、そのままパワーで場外に押し出されて1点を失った。さらにパワーで押し切られ、またも場外に。

0-2とリードされた第2ピリオド、開始45秒、両足タックルから2点を奪い返し、同点に追いついた。激しい攻防も樋口はしっかり守りを固めて得点を与えない。相手が投げを打ってきたところを返して樋口が2点を加えた。

樋口は8年越しのリベンジを成功させて金メダルを獲得、男子フリー57キロ級では1984年ロサンゼルス五輪の富山英明以来、40年ぶりの金メダル、そして、レスリング男子はこの大会で3人目の五輪王者誕生となった。

試合後、樋口は「金メダルを取るまでは簡単な道のりではなかったですし、沢山負けて、計量失格をして、沢山の挫折と絶望を味わってきたんですけど、金メダルを絶対獲れると信じてここまでやってきて、希望や感動を一歩踏み出す勇気というのを、くじけた時にそこから踏み出せるようなパワーを与えられたんだとしたら、アスリートとして本懐です」と語った。

【樋口黎 パリ五輪成績】※TS(テクニカルスペリオリティ)
1回戦:不戦勝 A.サルラク(27、イラン)
準々決勝 12-2(TS)D.クルス(29、プエルトリコ)
準決勝:10-0(TS) A.アマン(21、インド)
決勝:4-2 S.リー(25、アメリカ)

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