甲子園球場の開場100周年を飾る、第106回の全国高校野球選手権大会が開幕。
智辯和歌山・辻旭陽主将の「僕たちには夢があります。この先の100年も、ここ甲子園が聖地であり続けること、僕たち球児の憧れの地であり続けること、」と祈りを込めたうえで、「努力したとしても報われるとは限らない。しかし努力しなければ報われることはない。」と球児の偽らざる気持ちを吐露した選手宣誓の後、熱戦の火蓋が切られました。
◆滋賀学園「開会式直後、集中して臨める」
開会式直後の第1試合は、エース脇本耀士投手を中心に、滋賀大会を安定感抜群の強さで突破した地元近畿の滋賀学園が登場、佐賀の有田工と対戦しました。
チームを率いる山口達也監督が「以前、大会初日の第3試合を経験したことがあったが、(開会式の後、微妙に時間が空いて)調整が難しかった。今回は直後の試合なので、集中して臨める」と話していたとおり、初回から有田工の先発、石永煌希投手に襲い掛かります。
1アウト1塁3塁のチャンスをつくると、4番の岡田幸大選手が先制のタイムリーツーベースヒット。さらに1点を加えて3点をリードします。
しかし、有田工もさすがに、昨秋から佐賀県内で無敗を誇ってきた実力校。滋賀学園の脇本投手から3回に1点を返すと、4回には5安打を集中、4対3と逆転に成功します。
◆終盤に再逆転「なんとか1本との思い」
それでも、滋賀学園は慌てませんでした。4回途中から登板した高橋侠聖投手が冷静なピッチングで有田工の攻撃を断ち切ると、5回には1点を返して4対4の同点。
8回にはノーアウト満塁から「チームのみんながつないでくれたチャンス、なんとか1本という思いで打席に入った」と振り返った9番の杉本晴基選手がセンターへ勝ち越しのタイムリーヒット。
さらに2番の国仲優星選手もレフトへタイムリーを放って、この回一挙4点、8対4として勝負の流れを決定づけました。
9回にも2点を加えた滋賀学園は、最後まで粘りを見せる有田工を10対6で振り切り、夏の甲子園大会でうれしい初勝利です。
◆大会第1日目の結果
第2試合は、春夏連覇を狙う健大高崎(群馬)が、キャプテン箱山遥人捕手を中心に、下重賢慎投手、石垣元気投手のリレーで1点を守り切って、英明(香川)に1対0で勝利。
第3試合は、9回土壇場で3対3の同点に追いついた智辯学園(奈良)が、タイブレークにもつれ込む大熱戦の末、岐阜城北(岐阜)を延長11回、9対6で退けて、逆転勝ちしました。
2回戦では、滋賀学園が花巻東(岩手)と対戦。健大高崎と智弁学園が対戦します。
滋賀学園(滋賀) 10-6 有田工(佐賀)
健大高崎(群馬) 1-0 英明(香川)
智弁学園(奈良) 9-6 岐阜城北(岐阜)
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