■パリオリンピック™ レスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級 準決勝(6日、シャンドマルス・アリーナ ) 

レスリングの男子グレコローマンスタイル60キロ級の準決勝が行われ、東京五輪銀メダリストの文田健一郎(28、ミキハウス)がJ.シャルシェンベコフ(24、キルギス)を下し、決勝進出が決定。グレコローマンスタイルでは1984年ロサンゼルス五輪52キロ級の宮原厚次以来となる金メダルまであと1勝となった。

グレコローマンスタイルは相手の腰から下をつかむことは禁止、上半身をつかった技、ダイナミックな投げ技が豊富な競技。男子60キロ級の1回戦に文田が登場。K.デ アルマス ロドリゲス(26、キューバ)と対戦した。

落ち着いた試合に入ると、相手にプレッシャーをかけていった。デ アルマス ロドリゲスが消極性を取られて文田に1点入ると、相手が腹ばいになって攻められる“パーテールポジション”から文田は3回連続で相手をひっくり返して7得点。

さらに第2ピリオドで首投げを決めて11-1と8得点差をつけてテクニカルスペリオリティ勝ち、準々決勝に駒を進めた。

準々決勝はM.モフセン ネジャド(25、イラン)と対戦。開始1分30秒過ぎに文田の投げ技を警戒し、相手が組まないと消極性を与えられ文田が1得点、さらに腹ばいになって攻められる“パーテールポジション”から左右に相手をローリングさせて得点を重ねて9-0。2試合連続でテクニカルスペリオリティ勝ち、準決勝に進んだ。

準決勝はJ.シャルシェンベコフ(24、キルギス)。世界選手権決勝で敗れている世界王者との一戦。第1ピリオドは0-1で折り返すと、第2ピリオドに得意技の反り投げで4点のビッグポイント。残り40秒でバックを取られ、1点差となったが逃げ切った。

文田は決勝進出を決めて、グレコローマンスタイルでは1984年ロサンゼルス五輪52キロ級の宮原厚次以来となる金メダルまであと1勝となった。

試合後は「3年間、次勝つことだけを考えてきたので、その3年分の思いを全部ぶつけたいと思います」と闘志をみなぎらせた。

【文田健一郎 パリ五輪成績】※TS(テクニカルスペリオリティ)
1回戦:11-1(TS)K.デ アルマス ロドリゲス(26、キューバ) 
準々決勝:9-0(TS)M.モフセン ネジャド(25、イラン)
準決勝:4-3 J.シャルシェンベコフ(24、キルギス)

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