7月30日に愛媛大会決勝が行われ、代表49校が出揃った夏の全国高等学校野球選手権大会。8月2日からは出場各チームが実際に阪神甲子園球場で練習を開始。近畿から出場する6校もそれぞれ甲子園球場の感触を確かめました。

 甲子園練習の時間は各校20分ずつ。学校によっては下級生の時に甲子園を経験しているメンバーが残っているとはいえ、今年度のチームとしては初の甲子園大会を戦う滋賀学園(滋賀)・智弁学園(奈良)・智弁和歌山(和歌山)の各校が、ファウルゾーンの広さやクッションボールなどチームとして甲子園での戦い方を確認する中で、選抜大会に出場していた残る3校は、それぞれに春から成長した姿を見せていました。

 京都大会を圧倒的な強さで制した京都国際(京都)は、選抜大会のあと急成長し、エースの中崎琉生投手とともにチームをけん引した西村一毅投手が入念にマウンドの感触を確認。「甲子園のマウンドは思ったより硬かったが、いい感触で投げることができた。この夏は左バッターに対してインコースを攻めることができるようになった。しっかりとした投球を甲子園でも見せて勝ちたい」と話していました。

 続いて登場した大阪桐蔭(大阪)は、例年のようにまずはバッティング練習が中心。春と大きく違ったのは打球の鋭さ。春の大会では4番を打ちながら沈黙したラマル選手がいきなりバックスクリーン横に飛び込む打球を放つなど、各打者がパワーとシャープさを見せつけました。

 最後には、自慢の強力投手陣が一斉に投球練習。平嶋桂知投手は「背番号1を与えられたが、エースの意地を見せるというより、とにかく勝ちにつながる投球をして、チームみんなで戦って日本一を勝ち取りたい」とコメント。大阪大会の決勝戦で圧巻のピッチングを見せた森陽樹投手、準決勝で安定感抜群の投球を披露した中野大虎投手も「とにかく目標の日本一に貢献したい」と強力投手陣全体で戦う姿勢を見せていました。

 最後に登場したのは報徳学園(兵庫)。選抜大会で決勝戦まで勝ち進んでいるだけに、こちらも甲子園の感触を確かめるというよりは、控え投手にマウンドを体験させるなど全員で戦う意識を再認識。兵庫大会の決勝戦で完封、プロ注目の右腕としてこの夏は背番号「1」で登場する今朝丸裕喜投手も投球練習はせず、マウンドからの景色を記憶していました。

 大角健二監督は「今年の夏、まずは兵庫県大会を勝ち抜くという目標を立てた。その目標を達成できたので、(もちろん対戦相手が決まってからだが)次の目標である日本一に向かってひとつひとつ進んでいきたい」と語りました。

 その対戦相手が決まる抽選会は8月4日。そして8月7日、甲子園球場開場100周年の記念すべき王者を目指して、第106回全国高等学校野球選手権大会がいよいよ開幕します。

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