■パリオリンピック™ 卓球女子シングルス準々決勝(現地時間1日、パリ南アリーナ)
早田ひな(24、日本生命、世界ランク5位)が女子シングルス準々決勝で、北朝鮮のピョン・ソンギョン(23)と対戦し、ゲームカウント4ー3で勝利。フルゲームの死闘も準決勝進出を決め、メダル獲得に王手をかけた。
この日、準々決勝で日本勢の張本智和、平野美宇がフルゲームの末に敗れ、涙の敗退を喫したが、早田が粘りの勝利をつかみ見事ベスト4入りを果たした。準決勝では世界ランク1位の王者・中国の孫穎莎(23)と対戦する。
ピョン・ソンギョンは3回戦で世界ランク11位のA.ディアス(23、プエルトリコ)に大逆転勝利を収めてベスト8入り。
快進撃で勝ち進んできた相手に対し、序盤は早田のペース。強打に加えサーブでも崩し、先にゲームポイントを奪い11-5で先取。第2ゲームは相手も回転量の多いドライブで応援してくるが、早田は厳しいコースで攻め立て連取。
第3ゲームは先に攻めてくる相手に2-5と劣勢に。3-7と点差が広がると、サーブでミスを誘い、ストレートのフォアを決めるなど7-7に追いつく。相手も強打で粘り先にゲームポイントを許すが、早田がデュースに持ち込んだ。お互いに譲らず早田が5度のゲームポイントを凌ぐも、相手の強烈なバックが決まり13-15で、今大会シングルスで初めて1ゲームを落とした。
流れが相手に傾きはじめ、第4ゲームも序盤から追う展開。だが落ち着いて差を詰め、要所でフォアとチキータの強打を決めるなど8-5とひっくり返し、11-8で勝利に王手。だが第5ゲームも相手の強打に苦しみ、4-8とリードを許す。ループドライブ、フォアの強打で応戦し9-9に追いつくが、連続ポイントを許しこのセットを落とした。
勝負の第6ゲームも接戦となり、早田に対しラリーで強さを発揮するピョン・ソンギョン。4-4からミスが続き4-8。早田の強打も連続で返され4-10と精彩を欠き、勝負は最終第7ゲームへ。
ファイナルゲームは序盤ようやく早田のペース。相手も強烈なバックドライブで応戦するが、早田も意地の強打でリードを広げ、大熱戦をつかんだ。
試合後、早田は「自分のもったいないミスもあったんですけど、3-3から見つめ直して落ち着いてプレーすることができた」と接戦を振り返った。
フルゲームに持ち込まれたときについて「まだまだ負けてないですし、攻めなきゃいけない所は分かっていたので、心の持ち方が良かった」と勝因を。そしてメダルがかかる王者・孫穎莎との一戦に向けて「東京五輪から3年間、この試合に勝つためにやってきた。全てが揃ってないと勝てない試合。今日の勝ちは自信になったので、明日につなげたい」と意気込みを語った。
今大会、張本智和(21、智和企画)とともに戦った混合ダブルスの1回戦では北朝鮮ペアにまさかの完敗。五輪初戦で黒星スタートとなったが、シングルスではここまで1ゲームも落とさずに4連勝で準決勝進出を決めた。
東京五輪では伊藤美誠がシングルスで日本女子初となる銅メダルを獲得しており、日本勢2大会連続の表彰台に向け、早田があと1勝とした。
【女子シングルス準々決勝】
早田ひな vs ピョン・ソンギョン
11-5/11-5/13-15/11-8/9-11/4-11/11-6
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