広島出身で女子100mハードルのパリ五輪に出場が決まっている 福部真子 が、五輪直前のレースで自身が持つ日本記録を更新した。

7月20日にレモンガススタジアム平塚(神奈川県)で開催された日本グランプリシリーズの実業団・学生対抗。4年前まで東京を拠点に練習していた福部が、地元のサッカークラブのサンフレッチェ広島の応援にも何度も訪れていた、なじみのあるスタジアムで過去最高の走りを見せた。

会場は日が落ちても立っているだけで汗が吹き出る蒸し暑さ。「暑さは苦手でも過去を振り返ると夏に強い」と自己分析する福部は、スタートから五輪の調整のレースとは思えないスピードで次々とハードルを跳び、独走状態。日本選手権とは違う黒いスパイクを履いた最後まで完璧なハードリングで走り切った結果、自身が2年前に樹立した日本記録を0秒04更新する12秒69で優勝。日本人で初めて12秒6台で走り、パリオリンピックで世界の強者と肩を並べる準備が整った。会場には日本体育大学時代のチームメイトが応援に来ていて記録更新の喜びを分かち合った。

福部真子 選手
「まずは日本記録まではいかなくてもいいから、もう1回、(パリ五輪参加)標準記録を切るぐらいの12秒77よりも速いタイムで走れればいいなっていうふうに考えて走っていたんですけど、まさか12秒69くらいまで…。走っている感覚としてもあんまり12秒6台っていう感じじゃなかったので、ゴールして3度見ぐらいしました(笑) 「本当に12秒70?」っていうのが率直な感想で、『これ、間違いないかな』とか、一瞬、『なんかドーピングしたかな?』とか(笑) きょうのドーピング検査、めちゃくちゃ怖いですもん。もう震えています」

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