陸上・男子400mハードルでパリ五輪代表に内定した豊田兼(21、慶大)が12日、オンラインで会見を行い、「決勝進出と自己ベスト更新をできるように調整したい」とパリ五輪へ意欲をみせた。

豊田は、昨年10月の日本GPシリーズヨギボーチャレンジで48秒47をマークし、参加標準記録(48秒70)を突破。6月に行われた日本選手権で自己ベストを0秒37更新する47秒99で初優勝を飾り、パリ五輪代表に内定した。初の五輪代表となる今大会に「大きな国際大会の舞台ですので、まずは決勝進出っていうのと共に自己ベストっていうのを更新できるように調整したい」。パリでのレース展開については「前半から置いていかれるレースになると思うので、まずはしっかり5台目まではついて、そこから自分の持ち味であるカーブの加速を発揮して、最後までくらいつきたい」と意気込んだ。

為末大氏が2001年の世界陸上エドモントンでマークした47秒89の日本記録まで0.1秒と迫ったが「まだ自分の中では近くない、あまり簡単に達成できる目標だと捉えてない」と冷静だ。「まずは自分のレースの中での課題っていうのをクリアしていく中で、必然と達成されていくものなのかなと認識してます」と続けた。

日本選手権では110mハードルにも出場し、両種目で代表入りを狙ったが準決勝を前にハムストリングスの違和感で棄権していた。「まだ実際には万全に復帰したわけではないんですけど、少し練習は制限されているものの順調にできてる」と現状を話した。

さらに豊田はパリ五輪の開催国であるフランス生まれの父を持つ。初の五輪代表入りに父からは「純粋に喜んでくれましたし、応援するような言葉を投げかけてくれました」と明かした。「自分にルーツのあるフランスの舞台で開かれるオリンピックに出場するっていうのは嬉しいです」と豊田。父の母国で初の夢舞台に臨む。

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