RCCに眠るスコアブックから広島カープの伝説の試合を振り返ります。

スコアブック、それは数多のカープ選手たちの戦いの記録。あの瞬間の興奮と歓声を閉じ込めた1ページ。きょう、めくるのは「2017年7月7日 七夕の奇跡 チーム一丸の逆転劇」―。

ヤクルト vs. 広島(神宮球場)

2017年の七夕、この試合、カープはヤクルト相手に序盤から防戦一方…。初回に 山田哲人 のツーランで2点を奪われると、中盤にも複数失点がかさみ、9回までに5点差(ヤクルト 8-3 広島)とされます。

そんな中、9回、代打で出たバティスタ(2016~2019年)が、当時、守護神を務めていた 小川泰弘 の1球目を打ち返しホームラン、4点差とします。

1アウト後、 菊池涼介(当時27)が赤いレフトスタンドへホームラン。3点差とします。(ヤクルト 8-5 広島)

2アウトとなり、ランナー1塁でこの日、ホームランを含む3安打をマークしている 松山竜平(当時31)。きれいに左中間へ打ち返します。これで9回、ツーアウトで2点差。

まだ、カープの攻撃は終わりません。西川龍馬 がヒットでつなぎ、ランナー3塁・1塁となって、この男がベンチにいました。代打、新井貴浩(当時40) 。神宮に快音が響きました。打球はバックスクリーンへ。これぞ、カープファンの願いをかなえた “七夕の奇跡” ―。スリーランホームランで5点差をひっくり返し、勝利を収めました。(ヤクルト 8-9 広島)

広島カープ 新井貴浩 選手(当時)
「正直、なんか回ってくるんじゃないかっていう予感はしていました。みんながつないで、つないで回してくれたので、なんとかしたいと思ってバッターボックスに入りました。本当にいつも、いつも、いつも、ありがとうございます」

  ◇  ◇  ◇

石田充 アナウンサー
スコアブックのダイヤモンドの赤い四角がホームランを表すんですが、代打で逆転のスリーラン。

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
新井さん、当時40歳。自分も今、40歳。あんな打球は打てない(笑)

田村友里 キャスター
いや、すごい試合でしたね。5点差をひっくり返すって。

天谷宗一郎 さん
新井さんが言うように「回ってくる予感がしていた」というのは、ベンチにいても「あっ、行きそうだな」って感じるし、「行けるぞ」っていう空気感はすごくありました、当時は。

石田充 アナウンサー
2017年、2連覇を達成した年の七夕の忘れられない試合でした。

田村友里 キャスター
こういうのを見たいです。

青山高治 キャスター
ガンガン、点が入ると楽しいですね。

石田充 アナウンサー
ちなみに七夕の次の日も勝った2017年でした。ことしも七夕以降が大事になります。9日・10日に投げるピッチャーに話を聞いてきました。

広島カープ 森下暢仁 投手(9日 巨人戦に登板予定)
― 今シーズンについて。
「最初は遅れましたけど、今のところ、順調にしっかりとできているのかなと思います」

― 昨オフに手術したひじについて。
「ひじを手術してからあまり納得する投球ができていなかったですけど、今は何も気にすることなく、しっかりといい準備をして試合に臨めていますし、裏のトレーナーとかにしっかりケアしてもらって、いい準備ができているので、そこは違うところかなと思います」

― 今シーズンも半分を消化。
「もちろん、1試合1試合が大事だと思いますし、その中で自分が投げるところっていうのは本当に少なくなっているので、その試合でしっかり勝てるようにしたいなっていうのと、本当にチームが一つにならないと自分たちが求めている目標には行けないと思うので、野手のみなさんとピッチャー陣のがんばりで勝っていかないといけないなと思っています」

― 9日の先発登板について。
「いや、もうしっかり準備できているので、チームが勝てるような投球をしたいと思います」

広島カープ 九里亜蓮 投手(10日 巨人戦に登板予定)
― 今シーズンについて。
「数字を見ても、チームを勝たせられるようなピッチングっていうのが少ないと思うので、なんとか1試合でも多くできるようにと思って、はい、日々、過ごしています」

― 5月以降、白星もついてきた。
「ぼく自身、三振をどんどん取るようなピッチャーではないですし、本当に野手の方にしっかり守っていただいて、打ってもらって、ついた勝ちだと思っているので、野手の方には感謝していますし。1試合1試合、チーム一丸となって戦っていくだけだと思っています」

― 今シーズンも半分を消化。
「本当に1試合でも多く勝ちにつながるようなピッチングをしたいと思いますし、リーグ優勝・日本一に向けてしっかり1試合1試合、チーム一丸で戦っていきたいと思います」

  ◇  ◇  ◇

天谷宗一郎 さん
2人とも自分のこともそうなんですけれども、チームのこともしっかりと見ることができているなというふうに思いますし、森下投手が言うようにやっぱり野手と投手がしっかりとかみ合うことが大事だなと思います。

石田充 アナウンサー
ただ、“数字” 的に言うと、1人で9番バッターとして3割台後半の打率を残していますからある意味、投打での活躍が毎回求められるという森下投手。ピッチングは「マダックス」といわれる9回完封をやったあと、前回登板の阪神戦も8回無失点で今、17イニング連続無失点中なんですよね。

天谷宗一郎 さん
そうですね。だから早いイニングで野手陣が援護点を与えたら、より森下投手も思い切った攻めができると思うので、攻撃陣の奮起っていうところを期待したいなと思います。

石田充 アナウンサー
そして、10日(水)は九里投手が先発濃厚ですが、われわれ、テレビ中継を行うということですから。

天谷宗一郎 さん
天気が心配ですね。

石田充 アナウンサー
あと暑さもあると思いますから、いろんなものと戦いながらということになると思います。九里投手も前回、2本のソロホームランによって敗れてしまいましたが、4連敗のあと、4連勝もありましたから。

天谷宗一郎 さん
しっかりとゲームを作ってくれていますし、なんといってもやっぱりタフですから。暑さとかあんまり気にせずに九里投手のテンポで投げていってほしいなと思います。

石田充 アナウンサー
首位をキープする1週間にしてもらいたいと思います。

(RCC「イマナマ!」カーチカチ!テレビより)

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