フィギュアスケートの全日本シニア合宿が6日、大阪府泉佐野市の関空アイスアリーナで公開された。

観客を入れて行われた今回の合宿では、昨シーズンの世界選手権で3連覇を果たした坂本花織(24、シスメックス)や、同大会出場の千葉百音(19、木下アカデミー)、吉田陽菜(18、木下アカデミー)、男子では世界選手権銀メダリストの鍵山優真(21、オリエンタルバイオ/中京大)や三浦佳生(19、オリエンタルバイオ/明治大)など多くのトップ選手が参加し、新シーズンに向け始動した。

選手たちは2つのグループに分かれ、振付師の平山素子氏、笹本龍史氏による表現練習(60分間)、氷上での曲かけ練習(55分間)をそれぞれ行なった。曲かけごとに選手名と演目がコールされ、坂本の出番で「世界選手権3連覇・世界女王」と紹介されると、この日一番の拍手が上がった。

最後の全体練習(60分間)では、カナダ出身のプロスケーター兼振付師カート・ブラウニング氏が選手ひとりひとりに違った曲を選び、その曲に合わせて選手がステップシークエンスを披露するという題目を披露した。ここでも最も輝いたのは坂本だった。カート氏が選んだ曲は、マイケル・ジャクソンの『スリラー』。即興ながら体はもちろん表情まで作り込んだ姿に、会場は爆笑の渦に包まれた。

シニア合宿はこの日で終了。例年4日間開催されるが、今年は8月12日から18日までイタリアのミラノで五輪事前合宿が組まれているため、1日短縮のスケジュール。それでもこの3日間の密度が濃かったことに変わりはない。

坂本は「氷上ではステップでの視線や顔の使い方を教わった。シーズンを通して出来るようにしたい」と合宿の手応えをあらわにし、これから始まる今季ついては「五輪のプレシーズンなので大事だし、五輪シーズンに繋げられるように」と、気合十分の様子だった。

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